2014/12/29

「烏丸の話は、ちょっと難しいよ」

 俺が一人で行動してることの意味、意義、合理性とありとあらゆる可能性について思い当たるままに話してやったらこれだ。なぜ一人でいるのかと問うてきたのはなまえのくせに、話の途中で飽きて欠伸なんぞしやがるし話し終えればこの返答だし。お前の頭はからっぽなのか! と思い切り引っ叩いてやりたい所だが暴力は反対、平和に話しあっておだやかな結論を導こう。俺はどかりと椅子に座り込んだ。

「難しくはないだろ、これでも噛み砕いて説明したほうだ」
「もう少し砕いてよ。できれは小学低学年でも理解できそうなくらい」
「お前が鴨田や海野と同レベルだったとは……」
「あの二人よりは上のはずだけど」

 俺の真似をしてなまえはどかりと椅子に座り込んだ。いや訂正だ。俺はあんなに粗雑に座らないし、椅子の上であぐらをかこうなんて思わない。それよりなまえ、お前は女なんだからそんな悪漢みたいな座り方はやめたらどうだ。むむむと睨みを利かせて念じてみるも伝わるわけはなく、「はっきり言ってさあ」と間抜けな問いかけが飛び出した。

「わたしは寂しくないかどうかを聞きたいわけよ」

 お前が心を抉るような質問をしなければ、俺は心穏やかでいられるさ!




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