6th memorise of ace
ストライカーをただ、暗闇の海の上走らせる。
ティーチがどこへ向かったかなんてわからない。
それでも。
俺は何年かかったとしても、ティーチの奴をブッ飛ばさなきゃならねぇ。
初めて出来た。妹の様な少し手のかかる姉の無念を晴らすために。
あいつが守りたいと言っていた場所は、あいつが守りたがった家族のせいで壊れた。
しかも、俺の部下のせいで…
これは俺が必ずけじめをつけるんだ。
決意も新たに空を見上げると、そこは満天の星空。
その中に見つけた。
ルカに教えてもらった1つの星。
北極星。
確か、ポラリスって言ってたかな?
夜空に浮かぶポラリスを見て、ルカと家族と過ごした日々が鮮明に蘇った。
やたら、お節介で意地っ張り。
女のくせに食い意地が張ってて、喧嘩っぱやくて。
それでも、俺の知るどの女よりも海賊らしくて、頼りがいのあった俺にとってゆういつの姉。
白ひげに入ってからの日々でルカが仕事で船を離れたり、俺が離れていた時以外はほぼいつも俺の隣にはルカがいた。
できてんのか?なんてからかう奴もいたけど、そんなんじゃなくて。
ただあいつの隣は安心できた。
あいつを失って心にぽかりと空いた穴は、もう二度と埋まる事はないんだろう。
なぁ、呼べと言ったお前に恥ずかしくて呼べなかったけど、今ならいくらでも呼んでやるから。なぁ?帰ってきてくれよ?姉ちゃん。
満天の夜空に光る星の中。
流れ星が、一際光を放ちそして消えていった。
流れ星に願った弟
▼
main