travel-22
「あれ?ルカ見てねぇか?」
「自分の隊に入れたくせに、んなのも知らねぇのかよい」
「負け惜しみか?マルコ」
「その立派なフランスパンこんがり焼かれたいかよい?」
「わ、わりぃっ!!冗談だよ…マルコさん…」
そこへ船に乗ってから、ルカのなついていた船員が通った。
「ラルフ!!ちょっといいか?」
「サッチ隊長、どうしたんですか?そういえば、あいつ4番隊になったんですって?朝食堂に突っ走って報告にきたっすよ!!」
「わお、早速収穫だ。そうなんだけど、俺二日酔いで昼前まで部屋で寝ててよ、隊の奴等に話そうと思ったのにルカが見つからねんだよ!!知ってるか?」
「あいつなら医務室にいますけど?」
「「医務室?」」
「俺が朝見かけた時は元気そうだったよい?」
「あー、多分もうすぐ終わると思うんで、親父のとこで一緒に待ってればくると思いますよ」
「ふーん。具合悪いわけじゃねんだな」
「そうっすねぇ」
「それなら、サッチ。親父のとこ行くかよい?」
「おめぇもくんのかよ…」
「俺は親父と次の偵察の話だよい…」
そうして、隊長二人は連れ立ち白ひげの部屋へ。
「どうした?二人して」
「俺は次の島が近いからねい。偵察行く隊の相談だよい」
「おめぇは?どうした?」
「ルカ探してたら、ラルフにもうすぐ親父のとこに来るってゆーから待ち伏せだよ!!」
「あぁ、もうそんな時間か…。あいつが来て騒がしくなる前に話終わらせるか。次の偵察だったか?」
「よい。前回はナミュール達8番隊が行ったからよい。次は、俺ら1番隊なんだが…」
『おっやじさーーーーん!!』
ダダダダダダ…ダァーン!!
「おめぇ、もう少し大人しく入ってこいよい…」
そう言って3人がルカに目線を向けて硬直した………
『どした?』
「どしたっじゃねぇ!!おめぇ、なにしてんだよ!!!!」
『あ、そうそう!!親父さん見て!!ほらっ!!』
そう言って、左肩を見せると。
白ひげのジョリーロジャーが刻まれていた。
そしてジョリーロジャーを守る様に漆黒の翼が拡がりその翼は手首付近まで伸びていた。
そして、何より3人が驚愕したのがルカの顔であった。
ルカの目尻より少し下に大きな星とそれを囲むように小さな星が16個。
その隣を流れる様に星が描かれていた。
そこへジェットが現れた。
「一応女だしな、止めたんだが…何やら願掛けだと聞いて聞かんときた。ニューゲートすまないな…」
『海賊として生きてくあたしの誇り!!かわいーでしょ!!』
「かわいーっちゃ、かわいいけどなぁ…顔は止めろよ…」
「そうだよい。お前の目印になっちまうよい…」
『どーせこれなくてもばれるじゃない…』
「まぁ、女の顔に傷つけてきたのは誉められねーが。それで、お前の気持ちが固まるならいいだろう…」
「たく…親父はルカに甘いよい…」
「あー…せっかくの美人の顔にー…」
『サッチさん…うるさい…』
「まぁ、やっちまったもんは仕方ねぇか!!おら、ルカ隊の奴等に挨拶しに行くぞっ!!」
『わーい!!みせびらかそーっと♪』
刻んだ誇りと誓い
((この星に誓って未来を必ず変えて見せる。))
(え!?ルカその顔なにやっちゃってんの!?)
(あ、ハルタ君!!かっちょいーでしょ!!)
(ルカ、また思いきったねぇ…)
(お前、俺らの目の保養を返せ!!)
(あれ?ラルフにショーン。てか目の保養?)
(お前は喋らなきゃ、それなりに見れる顔してたのに…だから、遠くから眺めてたのに…そんな刺青入れちゃって…ちくしょーーー!!)
(知らないから、そんなもん!!)
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