travel-21
『しゃんくすーー!!のんれるー?』
「おう!!たらふくなぁ!!」
『えー、飲み足りてらいよー?』
「お前は随分はっちゃけてるなぁ?」
『あたりまえらよー!!久しぶりに皆にあえたんらからっ!!』
ふらふらとシャンクスに歩みより、肩に腕を回し絡むルカ。
自分の肩に腕を回し寄りかかるルカの腰に手を回し支えるシャンクス。
に、恐怖の視線を向ける白ひげ海賊団隊長達面々。
「おい、ルカ飲み過ぎだっ!!そして、赤髪っ!!てめえも何自然にルカの腰に手伸ばしてやがる!!」
「だーはっはっはっ!!なんだ、サッチ!!羨ましいかっ!!」
『ん?サッチもまざるー?』
「何?それじゃあ…ってちげぇっ!!」
「ルカは酔うと絡み酒のようだな…」
そんな三人から少し離れた位置で酒を酌み交わす、ビスタ、イゾウ、そして赤髪海賊団副船長ベンと幹部のヤソップとルー。
「うちの船にいた時も度々宴をしてたが、あぁなるのは初めて見たな…」
「そうなのかい?そういえば、俺らと呑んでもあそこまではならないねぇ」
「まぁ、楽しそうで何よりだろ!!」
肉を貪りながら、ルーは言った。
「赤髪の船にいた時はあいつどうしてたんだ?」
「無人島で拾ってから、町のある島までの1週間程しかいなかったが。雑用したり、鍛練したり、読書をしてる事が多かったな。戦闘の時も突然参加すると言い出してな。本人は一般人だと言い張ったが、あの能力だすぐにそれなりに事情があるんだろうと思ったが…すぐにあの初頭手配。心配はしてたんだ。」
「やってる事は、こっちに来てからもかわってないねぇ」
「あぁ、やたら血気盛んな娘だ」
「だが、お頭にはわりぃがルカが白ひげにいて安心したよ」
「ん?」
「表面上は友好的に接していたが、深いとこは見せようともしなかった。でも、あの酔い方を見ると居場所を見つけたみたいだからな…」
「そう見えるかい?」
「あぁ、本当に楽しそうだ」
そう言って、離れた位置でいまだにじゃれあう3人を眺める。
『さーっちー!!飲め!!このやろー!!』
酒樽をルカが担ぐとそのままサッチへと投げつけた。
「どわーー!!おまっ!!ふざけんなっ!!上司だぞっ!!敬いやがれっ!!」
『?サッチ、あたしのじょーしなの?』
「なっ!!そうか、伝える暇なく宴に雪崩れ込んだからっ!!よく覚えとけ!!争奪かくれんぼで勝利を手にしたのはこの俺!!4番隊隊長のサッチ様だっ!!」
……………………………
「って、おいルカ返事は…ってお前寝てんじゃねーよ!!」
ふんぞり返り宣言し、見ると。
ルカはシャンクスに寄りかかり眠っていた。
「まぁまぁ、サッチいいじゃねぇか。とにかく、こんなとこで寝たら風邪ひかしちまう。部屋に運んでやろう。案内して…」
「てめ、赤髪っ!!何ナチュラルに運ぼうとしてやがるっ!!俺がつれてくからおめぇは呑んだくれてろ!!」
「そうか?じゃあ、頼む!!」
そう言うとサッチはルカを抱き上げ、部屋へ連れていった。
そうすると、シャンクスは立ち上がり白ひげの元へ向かった。
「悪かったな。突然宴にしちまって。」
「なに、娘があんな楽しそうにしてたんだ。こっちも酒がうまくなるってもんだ。」
「そうか…。それで?あいつの力の危険性は把握済みか?」
「あたりめぇだろ。その上で俺はあいつを娘にした」
「これから、海軍は本腰をいれてあいつの獲得に動き出すかもしれないぞ」
「だとしても、娘一人守れねぇで何を守るんだ?言われなくても、死んでもあいつを渡す気はねぇな」
「そうか、それなら安心だ」
「んな事の確認の為にわざわざ出向いたのか?」
「それもあるが、友人の様子を確認に来たまでだ。笑っていないなら、力付くでも連れてくつもりだったが、とんだ杞憂だったようだ…残念だがな」
「ふん、そうか」
「もう少し呑んだら俺らは行く」
「あいつが起きたらぶーたれるな」
「嫁に来るなら、迎えてやると伝えといてくれ」
「行くわけねぇだろ、鼻っ垂れ」
それから数刻。
宴の余韻を残し、赤髪海賊団は去っていった。
『えー!!行っちゃったの!?』
「あぁ、宜しく言ってたぞ。ついでに嫁に来いとも言ってたな」
『はぁ?あんな酔いどれ親父に嫁がないわよ』
「グララララ、そうかそうか!!」
『あ、そうだ!!ジェットさんとこ行ってくる!!』
「ん?なんだ、二日酔いか?」
『違うから!!誇りを刻むのー!!』
「ほう、そうか。女が入れるのは関心しねぇが…いいだろう。行ってこい」
『完成したら一番に見せにくるね!!』
「あぁ、楽しみにしてらぁ!!」
おふざけに籠められた
再会の契り
(お、来たか。じゃじゃ馬娘)
(もうじゃじゃ馬って歳でもないから)
(で、どこにするんだ?)
(スルー!?んとね、ここー!!)
(いてぇが、我慢しろよ?)
(覚悟のうえだい!!)
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