rode-61





「すっげぇ…ここがシャボンディ諸島か?」

「ねぇ、ハチ。ここはログどのくらいで貯まるの?」

「にゅ〜。ここはヤルキマン・マングローブってぇ言う1つ1つがばかでかいマングローブの木が密集して出来た島だからな!!ログはねぇんだよ。だから、コーティングが済むまでログを気にしないで滞在できる。」

「これは……」

地面から次々と出てくるシャボン玉に目をつけたロビンがしゃがんで地面に触れると手にシャボンの液体がつく。

「……あら、やだわ」

それをそのままウソップの服に擦り付ける。

「あぁ!?お前、俺で拭くなよ!!」

「不思議な光景ね…」

『だろう?ここは何度来ても心が安らぐ。まぁ、胸くそ悪い場所だけどな…』

「にゅ〜。お前、来たことあるのか?」

『……あぁ。前に何度か知人訪ねて来た事があるんだ』

にこり笑ってハチに返す。

『(レイリーさんとシャッキーさん。元気かな)』

ふと穏やかな笑みを浮かべたライにナミが不思議そうに訊ねる。

「知り合いがいるなら会ってきたら?あ、でもそっか…」

「遠目からでも見てくればいいじゃないか。なんなら俺も着いて」

『大丈夫だよ。どうせ会う事に代わりはないから』

ナミが言った言葉にサンジが着いていくと言おうとしたのを遮って告げる。
すると、ハチが信じられない言葉をつげた。

「にゅ〜。お前、女好きだと思ってたけど違かったのか」

「…………はっ!?」

それにサンジが目を見開く。
それもそうだ。サンジ達はライが偽名であって、今は姿は男だが中身は女だと知っている。
その為、サンジの反応は酷く当たり前なのに対し、ハチ達はそれを知らない為に、サンジが男であるライを女性と同じ扱いをしている事でちょっとした勘違いが起きたのだ。

『…ぶふっ!!』

ライが吹いた事で麦わらの全員が笑い出す。

「な、なんだ?」

「え?ライちん?みんな?どうしたの!?」

『い、いや。何でもない…ただ少しな、ぶふっ』

「こらぁーっ!!お前ら笑うんじゃねぇ!!ナミさん!?ロビンちゃんまで!!」

一頻り笑うと役割分担を始めた。

ルフィ、チョッパー、ナミ、ロビン、ブルックは、ハチと共にハチの知り合いであるコーティング職人の元へ。
それ以外は各自船に残るなり好きにする事になったのだ。
と、ライはと言えば。

「ライはどうする!?俺らと行くか!?」

『………いや、船に残るよ』

このあとのヒューマンショップでの事件が起きなければレイリーに会うことは出来ない為船に残る決断をしたライにルフィが少しだけ不満そうにする。

『あとで、合流するから。行ってこいよ』

その言葉に背を押されて、ルフィ達は街へと消えて行った。

ルフィ達が見えなくなったのを確認するとライは座り込んで、メンテナンスを始めたフランキーとウソップを観察する。

「あれ?お前ら降りないのか?」

「あぁ、俺らは先にメンテナンスしちまう!先の海戦でコーラ樽を消費しちまったからな。その補充だ!!お前は行かないのか?」

『同じくー!まぁ、あたし見てるだけだけど』

「お前、その格好であたしとか止めろよ」

『うるさいよ、ウソップ』

「俺はよ、ナミさんが宝を守ってくれる騎士がいないかしらー!って言ってたからな。イッツミー!!とお宝の番人をかってでたんだ!!」

誇らしげなサンジにため息を吐いたウソップ、ライ、フランキーだったが。
突然船を降り去っていこうとしてるゾロへと声をかけた。

「「『ゾロくーん!?たったひーとりでぇどっこ行くのぉー??』」」

「…あ?散歩」

ゾロの言葉に驚愕し止めるが、番号覚えといて迷ったら人に聞けばバカでも帰れると言ったゾロにそれなら安心だと送り出すと、それぞれがのんびりと過ごす事にした。

それから暫くたつと、チョッパーから連絡が入ってケイミーが拐われた事が伝えられて、麦わらの一味は大きく動き出す。

ライはサンジと共に飛び魚ライダーズと共にオークション会場へとむかったのだった。



世界の闇と直面する

(てめぇ!!負けたじゃねぇか!!)
(さ、サンジ!?気持ちはわかるが押さえてくれよ!!)
(くそっ!!てめぇ!ふざけんなよ!!)

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