rode-30
ルフィとライ、ナミとウソップに別れブルへと乗り込み、水路を進む。
「凄い…随分賑やかね」
『こりゃあ、本当に大都市だな…』
「んな事よりよー。早く行こうぜ?造船所ー!」
そわそわとして落ち着かないルフィをたしなめながら、水路を進む。
道中ライ達の乗るブルが突然動きだし、水水肉の元へ勝手に行ってしまったりしたものの、ブル達の道案内により造船所付近に辿り着いた。
ナミが貸しブル屋の店主に貰った地図によると造船所の近くに大きな換金所もあるらしく。
一行は換金所に向かう。
そこで、造船所の前を通りかかると突然上がった歓声に足を止め視線を向けた。
「んあ?なんだ、なんだー?」
1番に反応したのはやはりルフィ。
『ねぇ、お姉さん。何かあったの?』
近くにいた女性にライが声をかけ、情況を訊ねると、女性は頬をほんのりと赤く染めながらライに説明する。
「あ、暴れだした海賊と職長さん達が闘ってるんですよ」
『(そーいや、あったな…そんなの)』
女性の話を聞きながら思案すると、礼を伝えてその場を離れる。
「あんた、ほんと顔だけはいいのよね…今の人顔赤かったわよ?」
『俺は性格もいいつもりだけど?てか、赤かろうが興味ねぇーよ』
「それ、サンジ君が聞いてたら蹴り飛ばされるわよ…」
『当たらなきゃ意味ねぇなー』
「そんな事よりあれなんだよー!!」
『あぁ、暴れだした海賊を造船所の奴等がとっちめてるんだと…』
「へぇーーー!!」
目をキラキラとさせて、今にも乗り込んで行きそうなルフィの首根っこを掴みズルズルと引きずる。
『またすぐ来るんだ。ちょっと我慢しろ』
「ライー!はーなーせーよー!!」
『却下だな』
「あいつ、たまに容赦ねぇな…ルフィの首伸びてるぞ…」
「ほんとね…とにかく、換金所行きましょ」
そう言って、ルフィを引きずるライの後を追うのだった。
その後換金所で少々揉めたが、無事換金を済ませはしゃぐルフィを尻目に造船所へと向かった。
『騒ぎは収まったみてぇだな』
さっきの喧騒はどこへやら。
すっかり静まり返った造船所の入り口に到着した4人。
「にしても、でけぇ扉だなぁ?」
「巨人が開けるのか?」
『こんなバカでかい扉なのに、柵は普通サイズって…意味あんのかね…』
「まぁ、いいだろ。行こうぜー!」
ルフィが柵を跨ごうとした時。
突然現れた男に止められた。
「これこれ、何しておるんじゃ」
振り返るとライより少し高い位の身長の男。
「だめじゃぞ?勝手に入ったりしては」
『悪いな(カクだ!カクだ!ほんとに鼻四角い…)』
「おぉ!わりぃっ!」
「何か用かの?」
「かの?ってお前いくつだよ…」
「わしか?わしは23じゃ」
「じゃって、お前…」
『んな事よか、用事あんだろーが…』
「あっ!そうだ!俺ら船治してほしいんだよ!」
「そうそう!ほら、紹介状もあるのよ!」
そう言って、紹介状を渡すとカクが受け取り目を通す。
「ふむ。シフトステーションのココロばぁさんからじゃな。よし、わかった。船はどこじゃ?」
『貸しブル屋の近くの入り江にある』
「ちょっと待っててくれるかの?行って査定を済ませてこよう。アイスバーグさんと話をするにも先に済ませた方が話もすぐ進むじゃろ」
そう言って準備運動を始めると凄い勢いで走りだしジャンプすると飛び降りて去っていってしまった。
「ちょっ!!大丈夫なの!?あの人…」
『大丈夫だろ?あんだけ自信満々に飛び降りて、逆に下で大怪我とか笑い者どころじゃねぇし。そんなんなら俺は大爆笑してやる!』
「そういう事だ。屋根から屋根へ自由に飛び回るあいつは山風と呼ばれている。心配ない。」
声に振り向くとそこには長身の男と眼鏡をかけた女がいた。
じーさん紛いと造船所
(もしかして、あなたがアイスバーグさん?)
(ん?そうだが。俺に用事か?)
(これ!シフトステーションのココロさんがアイスバーグって人に渡せって)
(……………………。)
ビリビリビリ
(ちょっ!何してんのよっ!?)
(気持ち悪かった)
((ほんとにこんなんなのか…アイスバーグさん))
(まぁー、カクが今査定に行ってるし船の話はあいつが戻ってからだな。それまで、造船所を案内しよう)
(ほんとか!?ありがとう!おっさん!)
(おい。ルフィ失礼だぞ)
(…?)
(おっさんに向かっておっさんとは…)
(ライ!あんたも十分失礼よっ!)
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