宝物 | ナノ


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昔も、今も、これからも


ずっと、ずっと、永遠に


愛しくて、大切なのは


お前だけだ。





***出会えた奇跡





「…総司」



墓石の前でそっと呟く。


約束、忘れたとは言わせねぇぞ。


ずっと一緒…そう約束したのに。お前は、何処にいんだよ…


胸がズキッと痛んで、熱いものが込み上げてくる。






「……最期まで、新選組の事も…俺の事も…見守ってくれてて、ありがとな。…一緒に最期までいてやれなくて…ごめんな」


不器用な自分が最期まで言えなかったこと。

冷たく突き放しておいて、本日はずっと一緒に、最期までいたかった。

傍にいて、支えになってやりたかった。



「…ごめんな…ツラい思いばかりさせて。幸せにしてやれなくて。」


言えなかった言葉を全て、何を今更と思うが、此処に来るといつも反省してばかりだ。





「総司…俺は今でも、お前だけを愛してる。」


「…それ、本当ですか?」


「っ…!!!」


懐かしい声。

ずっと聞きたかった愛しい声。


その声のする方を見れば、不安気な色を放つ翡翠が真っ直ぐに俺を見つめる。



「…総司、」


「ねぇ、土方さん…さっきの、本当?」


華奢な体つき、少しクセのある触り心地の良い色素の薄い髪、綺麗な翡翠。

目の前にいるのは、間違いなく総司だ。


ずっと捜していた、愛しい存在。



「土方さん…っ!?」


不安気に俺を見る総司にそっと歩み寄って、総司をぎゅっと抱き締める。その身体は思った通りに華奢で、成長途中なのか俺よりも背が低い。


「総司…総司、会いたかった。ずっとこうしたかった。…俺は、昔からずっとお前だけだ。」


「っ///…土方さん…僕、怖かったんです。土方さんが僕の事…覚えてないんじゃないかって…怖くて…んっ!?」


泣きそうな顔で言う総司の口を口付けで塞ぐ。

俺がお前を忘れる訳ないだろっ!!

どれだけ俺がお前を捜したと思ってんだ、馬鹿野郎がっ//



「んぅ…っ…」


総司の頭を押さえ込み、深く口付ける。

俺の思いが全て伝わるように。



「っ…ふぁ、ン…」


150年経とうとも変わらない思い。

甘くて、温かくて…

愛しい。


「ん…愛してる、総司」


「は、はぁ…ん……僕、も…ずっと土方さんだけ。土方さんが好きです」



ぎゅっと腕を回してくる総司を力強く抱き締める。


これから先、ずっと一緒に







***出会えた奇跡





追悼小説を書いてくださるとのことで、遠慮なくリクエストさせていただきましたー♪

掲載が遅くなりまして申し訳ないです。

転生して、お互いにお互いを探し求める土沖。たまらんですよねー。

特に墓参りは大好きです。
この切→甘な感じに涙垂れ流しですよ。

素敵なお話を本当にありがとうございました!




*maetop|―




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