「はじめまして、柊沢エリオルといいます。」


初めてこの子をみた時の感想。



絶対関わりたくない。



『は、はじめまして如月椿です。』



「椿さん、とお呼びしていいでしょうか」


『ああ、もう何とでも。』


お互い貼り付けた笑顔で言葉を交わす。


顔の筋肉疲れてきたぞ、



『柊沢くん。』


「どうぞエリオルと呼んでください。」


『オーケー、エリオルくん。』


「はい。」



柔らかな風が吹く。


『あんまり、さくらちゃんに酷いことしないでね。』



沈黙が訪れる。



「あなたは知っているのですね、私が何をしようとしているのか、」


『具体的にはわかんないけどね。』


エリオルくんがにやりと笑った。あ、これ素だな。



「これはこれは、おもしろい強敵が現れましたね。」


『それはどうも。』


まぁ、私は何もしないけどね。


そういえば驚いた顔をされ、さらにおもしろい、といわれた。

…私は何もできないしね。




英国紳士の素顔





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