兼「時々、忘れてしまうが、孫市は雑賀の頭領なのだな…」

孫「忘れないでくれよ」

政「女子にばかり声を掛けてるからじゃ、馬鹿め!」

孫「鉄砲同様、あっちの鉄砲も暴れん坊ってね」

兼「ふ〜ん?」

孫「興味なしかよ!そこは試して、「この暴れん坊め」って流れじゃねえの?」

政「ば、馬鹿め!」

兼「試してもらいたいのか?暴れん坊と言われたいのか?」

孫「そりゃあ、ね。凄いとは言われてみてえかな」

兼「お前は慶次よりも幸村よりも凄いという自信があるのか?」

孫「へ?幸村?」

兼「慶次は言わずとも解るだろうが、幸村もだ。幸村は腰も強ければ、体力もある…若いからだろうが、絶倫に等しいのだぞ」

孫「ぜ、絶倫!?」

政「な、何故に知っておる…」

孫「おいおい、そこは聞かないほうがいいんじゃねえの?」

兼「したからだ!!」

政「馬鹿め!!」

孫「あーあ、政宗行ちまったよ…。俺も行こうかな…」

兼「待て、孫市」

孫「…何?」

兼「暴れん坊と言われるに等しい男とはどんなものか教えてやろう」

孫「い、いいって…」

兼「何、遠慮するな」



孫「俺さ、鉄砲持つの止めようかな」

政「わしもそう思ったわ…」









孫市に「俺の鉄砲も凄い」と言わせたかっただけなのに、何故か幸村は凄いになってしまいました。






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