戦場で兼続と幸村は戦っていた
二人は背中合わせになり、対面している敵を倒し続けた
兼「幸村、護符が当たってしまうから、もっと傍に来てくれないか?」
ぐいっと兼続に腕引かれる
幸「(か、兼続殿が近…)ちかちかちかちか」
兼「地下?」
幸「うわぁぁあああー!!」
槍をぐるぐる回し、敵をばったばったと倒しながら、幸村走る
兼「幸村こそ、天下無双の武士だな!」

その後、幸村が一向に帰って来ず、探しに行く兼続
見つからないので、敵陣の政宗のとこまで行く羽目に

政「な、何。か、兼続…(まさか兼続が来るとは)」
小十郎「殿、顔!」
政「へ?」
兼「政宗、幸村を知らないか?」
政「(わしのとこまで来て幸村の話か)知らぬわ」
小「(殿は最近、表情が豊かになられたな)」
兼「ゆきむらー、ゆきむらー!怖くないから出ておいでー」
政「敵陣じゃぞ?」
兼「ゆきむらー!」
返ってこない返事
兼「いないようだ。邪魔したな」
政「待て。小十郎」
ぱちんと指弾き
小「はい!」
ぐるぐると紐で兼続を縛る
兼「キツい…そんな愛のない縛り方を…」
政「因みにそれは真田紐じゃー!!そんなに幸村がいいなら、真田紐で縛ってやるわ!」
兼「わざわざ真田紐を用意したのか…?私をこの様にキツく縛り、肌に真田紐を食い込ませる為に?」
政「そういう言い方をするな!馬鹿め!!」
幸「あのーすみません。此方に兼続殿は…か、兼続殿!!そんな真田紐でキツく縛られて…それでは肌に私が食い込ん…」
バターン
政「(私がじゃと!)」
小「(私がと言った!)」
ざわ…
    ざわ…
慶「(幸村が此処に来るのが見えたんだが…)邪魔するぜ!あれ、兼続?」
兼「慶次!キツく縛られて、私の肌が悲鳴をあげている!!赤い跡がついているかも知れん!山犬によって、そんな跡がつけられたとなっては、綾御前になんと言われるか……。食い込んだ紐を解いてはくれないか?」
政「何故にそう言い方しかせんのじゃ!!」
小「縛ったのは、この小十郎ですよ」
小十郎の無駄な主張
慶「要するに、其処で倒れてる幸村と真田紐で縛られているあんたを助けろ、と」
兼「そうだ」
慶「あてにされてるってことかね」
兼「無論」
慶「松風!」
ぴゅいっと口笛を吹く慶次。
どごんどごんと敵をなぎ倒し、やってくる松風
まず幸村を松風の背に乗せる
慶「あーあ、こんなにキツく縛られてなぁ」
真田紐を外す
兼「跡になってないか?跡になってないか?」
慶「それは脱がせてみないと解らないねえ。おっと、此処で脱ぐなよ、兼続」
兼「ん?そうか。私としたことが…」
政「何なのじゃー!この桃色な空気は!!」
銃を乱射し始める政宗
慶「おっと、いけねえ。帰るぜ、兼続」
松風の背に乗り、手を差し伸べる
兼「邪魔したぞ、政宗」
政「本当じゃ!!」
ひらりと松風に兼続が乗ると走り出す
政「なんだったのじゃ…折角…」
小「政宗様…なんと不憫な…仕方ありません!この小十郎!!人肌脱ぎます!!」
ばっ!!
政「貴様の裸など見たくもないわーー!!馬鹿め!!!」
陣に響き渡る政宗の声であった











政宗があれこれ不憫でした。






人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -