私の吐く言葉はなんて厭らしいのだろう。
この口はすぐに媚びを売る。すぐにいい人ぶった言い訳を形にする。
うんざりだ。
「…、」
うんざりする。
イルミ、貴方が好きだから好きだと口にしたいと思うのに、だから私を嫌わないでと押し付けがましく言っているように思えてしまう。
好きだから好きになってもらいたくて貴方の何処が好きか言うけど媚びるために褒めているようで。でも今更止めてしまうと嘘だと思われてしまいそうで。
「どう、したらいいのかしら」
「どうする必要もないよ」
私は理由をひとつだって話さずにただ疑問だけを投げ掛けた。
それに対して彼は追求することもなくそれだけ答える、何もわかってないくせに。
何もわかってないくせに、イルミは呆れることもなくいつも通りだった。私の理不尽な暴言にも近い投げ掛けに怒ることもなかった。
そんなところが堪らなく好きなのに、そんなときはただ押し黙ってしまう。