「文字通り骨抜きにして?」

いつもキスをする口を大きく開いて見せた。貴方のコレクションになるには不十分な私だけど、よかったらどうぞ。

「比喩って言葉知らねーのか」
「あら、比喩なの?」

でもそしたら相当ナルシストな発言だと思う。それに本当に骨抜きにできるんだからそんな比喩使わないでほしいわ。ややこしいし。

「つまんない」
「悪かったな」
「ボギーとのえっちがつまらないって言ってるんじゃないわよ?」

背中を向けた彼の骨を指で数える。
シーツを洗わなきゃ。スタージュン副料理長乾かしてくれないかしらって前に呟いたら「燃やされるぞ」って真剣に返されたっけ。燃えるのは私かしらシーツかしら。

「ボギー。私たち本当にひとつになったらべつの命が生まれるのよ。私たちの肉体はばらばらのままで遺伝子だけはひとつになるの。不思議よね」

ボギーが私の中に入ったって結局は別々で、私がボギーを食べたってエネルギーとして消費されて排出されるだけ。

「面倒臭えこと考えてんな」
「そうね」

面倒よね。
有り得ないけど二人どろどろに溶けてまた固まって一個体になったときの私ってどうなってるのかしら。片時も離れられないでいるのは本当に嬉しくて幸せ?

結局私ってどうしたいのかしら。

「俺に惚れてたいんだろ」
「ナルシスト」
「うるせえ」

深くキスをしてどろどろに溶けた思考で同じ明日を。










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