一秒でも背中を向けていないで、こっちを向いていて。ほしいの。
綺麗な長い髪に貴方の姿が覆われてしまってる。私は目一杯広げた腕で背中から抱きついた。
ふわり、と女顔負けのシャンプーの良い香りがする髪をすり抜け腰に手を回す。
「おわっ…んだし急に」
急じゃないわ。
サニーが首を回して背中にいる私を見下ろした。
「サニー、サニー、サニー、」
「だから何だよ」
こうして隙間なくくっついてるのに、何故か寂しさが離れていかない。
「さみしい、」
ぎゅう。
相手をしてほしい、わがままだわ、子供みたい、でも。
ねえ、貴方はできるだけ毎日、寂しくないようにとメールをくれるけど、電波良好なら電話もしてくれるけど、それで本当に寂しさが紛れるなら私は今どうしてこんなにも。
「…。」
腰に回していた腕を剥がされ、サニーが反転して私をぎゅう、と抱きしめた。
骨がきしきしと音を立てるほどに強く。
「悪かった」
そうしてたくさんのキス。
久々の唇の感触にやっとサニーに逢えたことを実感できた。