「はぁ…っ、んッぁ…あぁ…っ」

従順な秘書は、俺に対していつでもどこでも簡単に体を開く。そう躾けた。

俺は女は抱かない。
柔らかい乳房に高い声。母親と同じ種類なんだと思うと、吐き気がするからだ。
反対に、男を征服する事に無上の喜びを覚えた。
どんなに取り澄ましてみせても、快楽には呆気なく陥落する。そうやって転落していく様を間近で眺めるのだ。

「んんッ、あぁぁっ!」

馴らした体は、簡単に気持ちよさそうな声を上げる。いつもは煩いだけだったが、今日は特別にもっと声を上げさせてやる。
部屋の隅に隠れている、かわいい弟のために。

今頃お前はどうしてる? 体を震わせているだろうか。嫌悪感と驚きで。
兄が男同士で体を繋げているんだ。無理もない。

パーティションの隙間に向かって、俺は微笑んだ。

[ 4/11 ]


[mokuji]

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -