ペロペロキャンディは正義。
って言ったら、ロリポップってゆってぇって、美乳のカワイ子ちゃんが言ってた。ロリとか俺が言ったら、確実に引かれるし。

とか何とか、暇だったんでそんな事を思い出してたら、怖い顔した美味しそうな子がやって来た。

生徒会室で見かけた事があるこの子は、俺の中で美味しそうな子とインプットされている。
俺よりは低いけどそこそこ背が高くて、背筋も真っ直ぐ伸びたちゃんとした男だ。
多少目付きは悪いけど、顔立ちは整ってて、口元のホクロが無性にエロい。それに、細い腰とプリッとしたケツが俺の興味をそそって止まなかった。

そんな俺のヨコシマな視線に気付いたのか、美味しそうな子に、どうやら嫌われてしまったらしい。
だから、ついに殴り込みに来たのかと思って内心びびってたけど、なんか違ったみたいだ。

美味しそうな子、ミノルくんは、篤志のアンポンタンに惹かれているらしかった。
けど、篤志のアンポンタンには、大事に思っている子がいる。ヘタレでしつこいから長年の片想いだ。
だから、俺としては気に入っているミノルくんのために、正直に話した。話した後、ミノルくんはどうするかはわからない。
けど、

「俺はつまみ食いか」

ポロリと漏らした声を、俺は聞き逃さなかった。


◇◇◇


「珍しく風紀室にいるかと思えば、仕事もしないで何してんですか!?」

副委員長、別名夜叉が来た。

「えーっと、調べ物?」
「こっちが聞いてんですがね!」

憤慨しながらギロリと俺を睨んだ夜叉の目をパソコンに向ける。
画面には、ミノルくんの情報が開いてある。それを見て、副委員長はまた怖い視線を向けてきた。

「遠山が何か?」
「うん、ちょっとねー。途中から転入して来たんだねぇ。それでいきなり補佐やってんの?」
「今更ですか!? 要注意人物だからって言っておきましたよねえ!」
「そうだったんだ」
「てめえふざけんな。いいですか、あの見た目でまるっきりのノンケで、おまけにここの特色もわかってないんですよ。突然生徒会補佐になったのには驚きましたが、今ではガードもついたんで良かったと思ってます」
「ふーん」

返事の仕方が不味かったのか、キャンディを転がす俺を副委員長がジロリと見てくる。

「何かあったんですか?」
「なーんも」
「委員長に限って男には手を出さないとは思いますが、く、れ、ぐ、れ、も、問題は起こさないように頼みますよ」

釘を刺しながら、夜叉の如く睨まれた。

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