危険なおくすり


保健室に入ってきた金髪野郎が、まっすぐにベッドのそばに来た。

「出て行け! はっくしょん!!」
「風邪がうつるかもしれないと、君は心配してくれているのだな。でも大丈夫、君のためにお薬を持ってきたから」
「そんなもの、いらないっ」
「そう言わずに、よく効くお薬なのだよ」

碧い目を細めて笑う金髪野郎。

……いい予感がしない!

それに、こいつめんどくさいから、ここから早いとこ出て行ってやる。
愛しのラブリイちゃんの所へ行かなくてはならないんだからな!

だけど、素早く立ち上がろうとしたのにクラリと目眩がして、そのまま動けなくなってしまった。
その隙に、金髪野郎が僕の顔に向かって何かを吹き付けてくる。

「ぷはっ、何!?」
「お薬だ」

金髪野郎が、小さなボトルをプラプラさせながら僕に見せ付けた。

「風邪の引き始めの寒気に効くのだ。そのうちに温かくなるはずだから、安心するといい」
「できるかーっ! そんなものに頼らなくとも、僕は自分で………………あつい」

急に体が熱くなってきた。
これは温かくなるとかのレベルじゃないぞ。
まさか、熱が出たのか? あり得ないぞ、この僕に限って熱なんか……!
でも、尋常じゃないくらいに全身が熱くなってくる。

「うぅ、あつい……」
「ん? 早いな。もう温かくなってきたのか?」

汗ばむくらいに熱くなって、熱のせいか何だか視界も頭もボンヤリしてきた。
目の前の金髪野郎が二重に見えるし、ぐにゃぐにゃ変な動きをしてるようにも見える。

……それにしても熱い。
体と顔がムレムレになってきた。

「はふぅ、あついよ……」

きっと、ローブを被ってるせいだ。
フードを取ると空気に触れて、少しは楽になった気がする。

「はっ!? き、君は……!!」

目の前にいるぐにゃぐにゃ野郎が息を呑んでいるけど、それどころじゃないんだ。
まだまだ体が熱いから、ローブもシャツもスポッと脱いだ。

「ブーッ!!」

あれ、赤い虹が見える。
それとも血の雨だろうか……。

「ちょ、き、君、なっ、おい……!!」

鼻の辺りから血の雨を降らせるぐにゃぐにゃ野郎が、何か言っている。
が、まったく意味が分からない。

「いみ、わかんない」
「ハァハァ……その潤んだ瞳に薔薇色に上気した頬。サクランボのように可愛い唇を薄く開いた君はベッドの上。……ま、まさか、閨のお誘いかっ!?」
「ねや? やっぱりいみがわからない。あついんだよどうにかしろよ」
「体が疼いて熱いのだな。……わかった……」

ごろっと転がされた。背中に当たる場所がふかふかで、ひんやりしてて気持ちいい。
うっとりしていたら、ぬるんとちくびに濡れた感触がした。

「なに?」
「確かに火照っているな」
「あっあっ、なにすんだぁ」
「濡らして火照りを冷ましているのだよ。安心して身を任せるがよい」
「やだぁ…んあっ!」

ぬるぬるして気持ち悪い。
ちくびを交互にぬるぬるしたりコリコリしたりされると、体がじんじんして余計に熱くなってきた。

「あッあぁんっ、あついよ…、やだぁ」
「んっ、可憐な乳首だな。ほら、指でぐりぐりしたら固く尖ってきたぞ」
「いやっ、引っ張ったらいたいぃっ、ひぃッいやっ、あんっやだぁっ」
「どの位引っ張っれるかな?」
「あっ、あっ、ちくびだめぇっ、とれちゃうからぁッ、あっいたいよっ」
「舐めたら大丈夫だぞ」
「やあぁっ、あんっあっあぁんっ、も、やめてっひゃぁっ、ちくびッやだぁっ」

ちくびを引っ張りながらぬるぬるされて、ますます熱くなった。
ぶわっと体中から汗が吹き出してくる。

「はぁ、はぁ、あついぃ」
「汗ばんだ体は、しっとりと吸い付くようで気持ちが良いな。そんなに乳首が好きか? なら、今度は吸って噛んでやるぞ」
「あっ!!」
「ちゅッ、ちゅぅっ」
「ひっ、やだぁッあっ、あっ、あんん、コリコリやめッあっ、んあぁっ! あんっちくび、やぁああっ」
「ちゅ、どうだ、気持ちが良いだろう。もっとしてやるからな」
「はううっ、やあぁんあっあぁッ、あついからぁ、あっあっ」
「気持ちが良いと言ってごらん?」
「あぁあんっ、きもち…よくないぃっ、コリコリいやぁぁっ」
「よしよし、ならばこのズボンを脱がそう」
「ん、やぁっ」
「ズボンを脱げば、涼しくなるはずだ」

鼻から血の雨を降らせながら、ぐにゃぐにゃ野郎が僕のズボンのホックを外した。

「次は、チャックだな」
「ん……やっ」

ゆっくりとズボンのチャックが下ろされる。
熱くて汗をかいてたから、ひんやりとした空気に触れて気持ちいい。

「ふぁ……」
「ハァハァ、い、今すぐに脱がせてやるからな」

ぐにゃぐにゃ野郎の手が僕のズボンかかった。
その時、ガッシャーンと何かが割れる大きな音がした。

「ヒメ!!」
「王子様、保健室の先生として、婚前交渉は反対いたしますよ」
「はっ!? お前達……!!」
「ちょっと保健体育のお勉強をしましょうね。王子様、行きますよ」
「ま、待ってくれ!」

ごちゃごちゃと煩い。
とにかく僕はあついんだから、誰かなんとかしろ。

「ヒメ、熱が上がってる」

ひんやりとしたものが、おでこにあてられた。
ぼやけた視界の先に、赤い血じゃなくて、今度は赤い頭が現れた。

「ごめんヒメ、こんな目に遭わせてしまった」
「ぼくはあつい」
「わかった。ここから熱を排出しよう」
「あっ、またちくびっ」
「んっ、まずは消毒しないとな」
「ふぁっ、も…やだぁっ、んっんっんあぁッ」

ちゅうちゅう吸われて、ちくびがとれちゃうかもしれないと思った時、やっと僕のちくびが解放された。

「よし、次はこっち」
「ひょえぇぇぇっ!!」

ぼ、ぼ、僕のちんこ!
大事なジュニアがぁっ!

一気に血の気が失せて、色んなものがクリアーになる。
ハッとして見上げると、ヒイロが爽やかに微笑んでいた。

なっ、なぜだどうしていつの間に!?

「えっ? えっ!? えぇっ!?」
「すぐに楽になるから」
「ひゃあぁぁぁんっ!!」

パクっと食べられた!!
僕の、僕の……、

「うあぁぁんっ!! たべちゃだめぇぇぇ!!」
「うんっ、らいじょーぶらよ」
「ふぁあっ…ああぁあんっ、ダメダメッ、ひっあっああぁぁっ」

ぬるぬるっとしてきゅっとなる。おまけにジュルジュルって音まで聞こえる。
熱が溜まって、僕のちんこが大変な事になってるよぉぉぉっ!!

「あんっあんっ、あっあぁぁんっ、でる、でちゃうからぁぁぁっ!!」

びくびくする僕の腰をヒイロの馬鹿力が押さえつける。

「あッああぁっ、あっひあぁぁぁんっ!!」
「んんっ、いっぱい出たね」

濡れたヒイロの唇を見ながら、僕は現実逃避をして意識を飛ばした。


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