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一通り朔に体を洗われた後、俺たちは二人で湯槽に浸かった。
兄貴が言ってた通り、寮の風呂にしては随分と広い。

「……んっ、んんっ」

後ろからホールドされるような格好で、俺はさっきから朔に耳をパクパク甘噛みされてる。いちいちビクビクって動いてしまう体は、滑らないように長い腕で押さえられていた。

「……んっ……、朔は、兄さんとも、こんなふうに風呂に入ったりするのか?」
「知りたいですか?」
「んっ!」

耳に直接話かけられて、返事だか喘ぎだかわからないような声を出してしまった。そんな俺に、朔が吐息だけで笑う。

「こうやって一緒に入浴するのは、真緒様とだけですよ」
「そ、そうなんだ」

それを聞いて安心した。
兄貴の話ぶりで、二人で入ったこともあるのかもって思ってたけど、こんな入り方なんて普通ならしないよな。
俺とこんなことをするのは、風紀委員長だとか悪鬼やらに触られたせいなんだけど、理由はどうであれ、俺とだけってのは凄く嬉しい。

朔の手が、俺の肌を撫でるように動いていたかと思ったら、そのまま乳首を摘ままれてしまった。

「…ふッ…ぁっ」

声が出ると、左右の乳首を乳輪ごと摘まみ直されて、尖った先っぽを指でクリクリと弄られる。こうされると、胸も下半身もじんじんして堪らなくなってしまう。

「ぅやぁ…ぁ…んん…ッ」

びくんと体に力が入ると、朔の胸板に押し付けるようなポーズになって、そうなると益々朔の体と密着する。
朔の、ただでさえ大きいのが、更に硬く大きくなっているのがわかった。俺なんかで、朔が反応してくれるのが嬉しい。

ドキドキしている胸を弄られて、体がどんどん熱くなる。
ぬるめのお湯で、湯量も少ないのは、このためだったらしい。

「耳を舐められて、可愛らしい乳首を弄られて、それから……」
「ひっ、やッ…あぁ……ッ」

朔の右手が、俺のしっかりと熱を持ったそこを握り締めた。それから、その手を上下に動かされる。

「大切なここをあの悪鬼に触られて、果てていましたね」
「あぅぅッ……だっ、だって、それは…っ」
「それは……、何ですか?」
「気配が朔だったから、だよっ! だから、つい……」
「つい、いつもの快感を思い出してしまったのですか? ですが私には、耳を舐めながら両方の乳首を弄って、更にここを可愛がることはできませんよ」
「分かってるよっ。てか、そんなこと出来なくていいし!」
「そうですか?」

何で心なしか口調が残念そうなんだよ!

「失礼いたします」

そんな声とともに、体の向きをふわりと変えられる。こんなことにわざわざ力を使うなんて、無駄遣いだと思う。

今度は、朔と向かい合わせになってしまって、目のやり場に困るし、朔にはホントこっちを見ないで欲しい。

そんな俺の羞恥にはお構いなしに、朔は指を伸ばして俺の唇を撫でた。

「真緒様、この唇をあのアホに許しましたね」
「いや全く許してないし! あいつが俺に水を飲ませるのに、勝手にやっただけだから!」

朔は、俺が風紀委員長にベロチューされた時のことを言ってるんだろうけど、あれは絶対に無理矢理だったし、嫌がらせだった。
それにしてもこいつら、何でそんなのが分かるのかが分からない!

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