「青峰大輝よ、そなたが泉に落としたのは(表)マイちゃん写真集か?それとも(裏)マイちゃん写真集か?」 「は?なんだよ表とか裏とか……まさか裏って、あの裏かよ?」 「それはわらわの口からは言えぬ」 「口で言えないって、袋とじを超えたエロかよマジか」 「早く答えよ」 「ちょっと位待てよ。オレのマイちゃんの○○で××な姿を見ても良いものか。見えないから良いってとこもあるしよ。くっそー、悩むぜ」 「ではまた明日やってくる。それまでに決めておくのだぞ」 「ちょ、待てよ!」 何故かキムタク風に叫んだところで青峰は目を覚ましていた。 「って夢を見たんだよ」 「それ、単なる夢っスよ」 「ちげぇよ。実際に(表)マイちゃんファースト写真集が部屋から消えてたんだからよ」 「桃井さんがネットで売ったのではないですか」 「あー。ファースト写真集はプレミア付くことあるから」 「お前達、真面目に勉強をするのだよ」 中間テスト前に赤点を免れる為に赤司から派遣された緑間ティーチャーにジロリと睨まれた3人はノートに視線を落としていた。 「なぁ黄瀬、テツ、どう思う」 「何がっスか」 「だからよ、お前らなら表と裏、どっちの写真集を選ぶ?」 「え。裏ってあの裏?AVみたく」 「ボクは正直、裏はまだ早いと思います」 「んー。オレもまだその勇気はないっていうか」 「……だよなぁ」 なんと言ってもまだ中学生で童貞。リアルにあんなトコやそんなトコは刺激的過ぎな気がする。 「でもそんな夢を見るなんて青峰君。実はマイちゃんの裏的なトコを見たいという深層心理かもです」 「そりゃあ男なんだからよ、興味はあるだろ。……黄瀬は姉ちゃん達の風呂を覗いたりしねぇのかよ?」 「あり得ないっスよ!身内の裸とか!」 「……本当ですか?」 「なんスか、その疑いの目は」 「オレ、ドリンク取ってくるわ」 放課後の緑間からの補習に疲れ果てた3人は青峰宅に泊まりに行く前にファミレスに寄っていた。 「マイちゃんの裏……か。あの天使のようなマイちゃんの××な○○。いや待てよ、もしかしたら本番的なショットとか、やべぇな」 「青峰っち、ブツブツ言ってて怖いっスよ?」 「なんだよ黄瀬。お前は自分のカルピス飲んでろや」 「そんなん言うの止めて!てかオレのはもっと濃いっスよ!」 「聞いてねぇよ!」 「2人とも恥ずかしいので席に戻ってください」 黒子に諭されてドリンク片手にテーブルに戻ると青峰は溜め息混じりに呟いていた。 「なぁ……オレ、裏のマイちゃんを見てみたい。勿論、表のマイちゃんだって好きだからな?」 「それは知ってるっスよ。前から騒いでるし」 「今夜の夢にその変な女神様が出てきたら、素直に言えば良いのでは?」 「そうだな。なんか悪ぃな、オレだけ先に大人の階段登るみてぇで」 「え。オレと黒子っちには(裏)マイちゃん写真集見せてくれないんスか?」 「青峰君ズルいです。こんなに親身に相談に乗ったのに」 「当たり前だろうが。マイちゃんはオレだけのおっぱい天使なんだからな」 「天使は(裏)写真集なんか出さないっスよ」 「むしろ悪魔ですよね」 「天使でも小悪魔でも、オレは全てのマイちゃんを愛せるんだよ」 「なんスか、そのポエミィな台詞言った時みたいなドヤ顔は」 「単なるスケベ心じゃないですか」 とにかくオレは今夜、(裏)マイちゃん写真集をゲットする、そう高らかに宣言した青峰。勉強疲れから早々に就寝して目覚めたのは早朝だった。正確には起こされたのだ。 「ちょっと大ちゃん、起きてよ!」 「オレ、(裏)マイちゃんを……。って、おいこらさつき。今、写真集貰えるとこだったのに、」 「は?(裏)って何よ。マイちゃんファースト写真集をネットで売ろうとしたら、大ちゃんのポエミィな落書きのせいで売れなかったじゃない」 「てめぇ、勝手にマイちゃんの写真集売るな!てかお前かよ、部屋からパクったのは!」 「写真集なんていっぱい持ってるんだから1冊位いいでしょ。あ、テツ君、おはよ(はぁと)」 「桃井さん、おはようございます」 「むにゃ……桃っち、おはよっス」 「あ、きーちゃん、いたの?」 「いるっスよ!……あ、青峰っち。結局、(表)マイちゃん写真集を選んだんスか?結構純情なんスね」 「ちげぇよ。さつきのバカのせいで、」 「ねえ、さっきから何の話してるの?どうせ下ネタでしょ」 「「「いや、別に」」」 固まる3人を怪しんだ桃井にネタバレすると赤司にチクられて、しかも揃って赤点を取り、テスト明けの部活で練習3倍にされました。 (裏)黄瀬涼太写真集を誰か私にください。 20140427 |