ノベル版ネタバレがちょい有り注意





大晦日、黄瀬宅に集まった青峰と黒子。
ウノにも飽きてこたつでミカンを食べながら、くだらない話題で盛り上がっていた。


「男3人で年越しとか、なんか切ないっスね」

「しかもこのメンツ。青峰君、桃井さんとは一緒に過ごさないんですか?」

「あー。なんかさつきは友達と年越しするらしい」

「バスケ部の仲良しのマネージャーの子でしょうか」

「多分な」

「ね、青峰っちと桃っちって、どうなんスか?」

「どうって、何がだよ」

幼なじみから恋への発展(トゥンク)みたいなのを周りはちょっと気にしていたりする。


「桃っちの事……。すすす、好きなんスか?」

「あ?気持ちわりぃこと言うなボケ」

「噛み過ぎです、黄瀬君。でもそれはボクも気になっていました」

「だから、さつきはテツが好きだって言ってんじゃねぇか」

「……あれはボクに恋している、っていうのとは違うと思いますよ」

「青峰っち、本当の気持ちを言って欲しいっス」

「好きな訳ねぇだろうが、あんなブス」

「桃っちはメチャメチャ可愛いっスよ!」

「そうですよ。多分、帝光中で一番ではないですか」

「だったらテツがあいつと付き合えばいいだろうが」

「それはないです。お友達なので」

「そうかよ。もうこの話はおしまいだ」

何やら機嫌が悪くなった青峰を見て黄瀬は気になりながらも話題を変えてみた。


「今年はみんなとバスケ出来て楽しかったけど、来年は彼女欲しいっス」

「てか黄瀬君、今年も死ぬ程告白されてましたよね」

「されたけど、オレは好きじゃないし」

「もったいねぇなー。結構可愛い奴いたじゃねぇか。まぁでも、黄瀬に彼女がいたら1on1するのが減ってつまんねぇかもな」

「青峰っち……(トゥンク)」

「トゥンク、じゃないですよ黄瀬君。キモいです」

「なんだよトゥンクって」

「そんなんじゃないっスよ!青峰っちはオレの憧れなんス!……おっぱい星人だけど」

「黄瀬、おっぱいを笑う奴はおっぱいに泣くぞ?」

「いや、別におっぱい笑ってなんて、」

「え?黄瀬君、今なんて?声が小さくて聞こえませんでした。何時もみたく巻き舌気味で大きな声で言って下さい」

「や、えと、それは無理っス…」

「黄瀬、俺に憧れてんなら俺の愛するおっぱいを愛せ。そして叫べ」

「いやいや、それは関係ない、」

「早く叫ばないとコンビニにコンドーム買いに走らせますよ」

「んで、それをバスケ部のマネージャーに配らせるぞ?」

「止めて!」

「黄瀬君。だったら、叫べますよね?」

「早く叫べや」

何時のまにか言うだけではなく叫ぶ事になっていて黄瀬は青ざめる。


「せっかくですからベランダで」

「ほら行くぞ黄瀬」

「や、ちょ、無理、無理っス!」

結局、強引にベランダから「おっぱーい!」と無駄に巻き舌調で叫ばされた黄瀬は来年も彼女は出来ない予感がしていた。
数年後、進学した高校のバスケ部キャプテンが同じ叫びをした時に運命を感じるのはまた別のお話。



皆さん、良いお年を!
20131231

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