夢追わせ人のバーニィは風船を売りながら子供を探していました。すてきな子供をさらって夢の世界へ連れていき、その子の夢を叶えてくれるのです。
そんなバーニィは、ハニーと出会いました。
「きみの夢を叶えてあげよう」
そして、ハニーの手を取って夢の世界へ行ったバーニィは驚きました。ハニーには今までの子供たちとは比べ物にならないくらいの夢があったのです。
バレリーナ、歌手、女優、お巡りさんにパイロット、言い尽くせないほどに沢山。バーニィは嬉しくなりました。「こんなに夢を持っているなんてすてきな子だ!」
すべてを叶えるために、バーニィはハニーとずっと一緒にいましたが、夢を叶えるといってもそう簡単にはいきません。途中でハニーは何回も大切なものを無くしましたし、大切なものを亡くしました。けれど彼女は、幼さゆえの残酷ですべてを足場へと変えてゆくのです。
そしてある日、ハニーは言いました。「これが最後の夢よ!」
バーニィはとうとうハニーと離れることになるのかと、ごくりて喉をならしてハニーの言葉を聞きました。ああ!君はなんてすてきな子だったのだろう!尽きない夢に終わりがくるなんて、思ってもみなかったよ!
にこにこと笑うハニーは言いました。「わたし、およめさんになりたいの!」
その後も、バーニィとハニーは離れることもなく仲良く夢の世界で暮らすのでした。おわり
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