02



俺はあの後地元の高校に入学した。
本当はリュウが通ってる夢見鳥学園ってトコに行きたかったんだけどさ…。
父さんと母さん、俺のこと溺愛してるから遠い学校は許してくれなかったんだよ。

でも、やっぱり俺とリュウは運命だった!
ちょっと同級生と喧嘩したら退学させられて、叔父さんの学校に行くことになったんだけど。
それが夢見鳥学園だったんだよ!

転校前日はワクワクして寝れなかったなぁ。









転校して初めて会ったのは伊織だった。
副会長をしてるらしいけど…、案内役がリュウじゃないのが不満だ。

それに伊織は、俺と話してるのに嘘っぽい笑顔するんだぞ?
許せないから「気持ち悪い」って言ってやった!
これで伊織も大丈夫!


って思ったのに。
なんか益々嘘っぽい顔でスタスタ歩き出すんだ。

もうっ、ココの生徒って常識がなってない。
悪いとこを注意してもらったらありがとうって言わないと。
これからちゃんと、俺が直してやんないとな。





伊織に案内されてついた理事長室。
外で待ってるって言う伊織を置いて、俺は部屋に入った。

母さんの弟って言ってたから、ぜったい優しい人だよな。


「やあ、初めまして。輝君」











信じられない!
あの人、本当に母さんの弟?

冷たいし怖いし、俺を見て可愛いとも言ってくれない!
両親は毎日でも言ってくるのにっ。

それに、俺は悪いことなんてしないのに…


『君の我侭を聞いてくれる人はこの学園にはいないからね。
問題は絶対起こさないように』


だなんて!
俺は問題も起こさないし、我侭なんて言ったことない。

この学園は根本的に可笑しいんだって思った。
絶対、俺が正してやる。



でも、今はリュウに会いたいな。
叔父さんのせいですっごく傷ついた。

リュウに慰めて欲しい。
絶対抱きしめてくれるはずだもん。



よしっ、そうと決めたら伊織に早く寮へ案内してもらおっと!







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