行脚。
特定の目的をもって全国を巡り歩くことを指す言葉です。
パカパカ界においても行脚をする人が存在し、その際に役立つロケーション情報サイトも作られています。

それはロケサイトの現存店舗一覧を見ていた時のこと。
埼玉県内にはなんと4店舗もパカパカのあるゲームセンターがあることを知ったのです。
筆者の住む千葉にはもうひとつも残っていないというのに…
と思うと同時に、埼玉なら日帰りで行ける!ならば行こうじゃないか!という気持ちが沸いてきました。

そしてその数日後、筆者は東京方面に向かう総武快速線に揺られていました。
東京駅で高崎線に乗り換える予定だったのですが…
なんとその車内で、東海道線で人身事故が発生したとの情報が。
こうなると上野東京ラインは直通を中止しているだろう、
となると上野まで行かなきゃならないか…と考えていたところで東京駅到着。
駅構内の放送で上野東京ラインの直通が止まっていることを確認、
「ああやっぱりな」と思いながら駅弁屋さんで朝食を購入。
そして京浜東北線で上野に向かいました。
改めて電光掲示板の表示を確認すると、乗ろうとしていた高崎線の電車に「始発」の表示が。
時間に余裕を持って家を出てきたからかその前にも数本列車がありましたが、それらも全て始発になっていました。
人身事故の影響か上野始発の列車にも遅れが出ていたので、
売店で飲み物を買って1本早い電車に乗ることにしました。
その電車は、快速「アーバン」。
しかもちょっとだけ奮発してグリーン車です。
発車時刻の4分くらい前に折り返し列車がやってきて、すぐに折り返しの準備が始まり、
終わって乗り込むとすぐに定時で発車。
なんという手際の良さよ。
その1本前の電車が遅れて発車したこともあるのでしょうが、乗っていた車内には筆者を含めて4人。
とても静かで快適な空間でした。

東京駅で買った駅弁をオープン。
牛タンと仙台牛のお弁当にしてみました。
牛タンの炙りの風味、A5ランクだという仙台牛の旨み。
麦飯(牛タンといえば!)に笹かまぼこにと、仙台の食がぎゅっと詰まったお弁当で、
ちょっと値は張りましたが非常に美味でした。

駅弁と一緒に買った揚げかまぼこ(ちなみにこちらも宮城県産でした)をつまみつつ、
車窓を眺めて懐かしみつつ(筆者は大学生の時に群馬に住んでいて、東京に出る際には高崎線を使っていました)、
まったりしているとあっという間に最初の目的地である熊谷に到着。
流石快速、早い。
当初の予定より20分くらい早く着いてしまいましたが、ゲーセンの近くのスーパーを見ているうちに(旅先のスーパーを見るのが好きなのは筆者だけでしょうか?)、
開店時間の10時に。

店内に入り、プライズ機のコーナーを抜け、奥のビデオゲームのコーナーへ。
新しい筐体が背中合わせで並ぶ中、その一番端にフタをするかのように1台だけ、厚みのある筐体がありました。
もしやあれが…?と思いながら近付いてみると、見覚えのある緑のボタンがちらりと姿を見せました。
あれだ…!と確信して筐体の正面へ。
紛うことなきSPでした。
いつも見ている台より高さがあるように感じましたが、
その分置かれている椅子も高く、台自体も綺麗に保たれているようでした。
何より画面の上部に貼られている手作りのポップ
(内容は隠し曲の出し方やキャラ大会ルートなど、PSRの「D.9×5」の部分だけ上からシールで貼り直されていたのは…きっと「0.9×5」って書いちゃったんでしょうね)から、
新しいゲームに負けるものか、大切に守っていくんだ…という思いが感じられました。

着席、筐体左側にはヘッドホンがあり、もう1つ端子があったので手持ちのイヤホンを使うことに。
2プレイで100円、カラー大会が発動していたのでまずはそちらから。
その後は普通に数回プレイ。
この日はいろんな曲パートを練習したい、というのがコンセプトとしてあったのですが、
通常プレイの1発目、フローRファンタで%を更新できたので、幸先の良いスタートだな、と思いながらプレイしていました。
(とはいえ84→85で1%しか伸びていないのですが…。
しかもこの数字自体世の中のパカラーさんから見れば低レベルだと自分でも分かってはいるのですが、
自分が嬉しいのでそれでいいのかなーとも思っています)

帰り際にちょっとだけプライズ機にもお金を入れて(何も取れませんでしたが)、
駅に戻り、高崎線の上り電車に乗車。
お隣、籠原始発だったようで、車内の人はまばら。
普通列車だったので行きより少し長く感じましたが、
自動放送で流れてくる駅名の響きを懐かしみつつ携帯をいじっていたらあっという間に大宮。
浦和で京浜東北線に乗り換え、着いたのは南浦和。

駅から歩いてすぐのところにある雑居ビルの2階に、お目当てのゲーセンはありました。
エレベーターの扉が開くと、そこはもうすでに異空間。
アーケード筐体のみが並ぶ、ちょっと暗めの空間。
その奥の方にパカパカはありました。
コンパネ上に切り替えスイッチが2つ。
1つがタイトルの切り替え用、
もう1つが筐体上の外部スピーカーの切り替え用とのこと。
「イヤホンジャック使えます」と書いてありましたが、見当たらなかったので店員さんに尋ねたところ故障中とのこと。
ちなみにパカパカ(SPでした)と一緒に入っていたタイトルはパカパカではなく、
お店を出た後に分かったのですがクイズゲームだったそうです…。
こちらは1プレイ50円。
両替機もすぐ近くにありました。
外部スピーカーからの音は十分すぎる程で、当時他のお客さんがいなかったこともあり、
お店中に響き渡っている感じすらしました。

数回プレイしてお店を出て、ちょうどいい時間だったので昼食をとることに。
駅前にあった立ち食いうどんのお店で、ランチセットをいただきました。
たぬきうどんにミニカツカレーが付いてなんと460円。
カツはサクサク、カレーは具がたくさん。
うどんに乗せられた天かすには青のりが混ざっており風味が良く、
更にわかめも乗せられてなんだか豪華。
とても美味しくいただきました。

駅に戻り、お次は武蔵野線へ。
北朝霞で降り、東武東上線に乗り換え。
こちらは朝霞台。
そして降り立ったのはふじみ野。
駅から少し歩いたところにあるゲーセンにパカパカが設置されているとのこと。

少し古めのアーケードゲームが集められたコーナーの奥、他の筐体とは少し離れたところにSPがありました。
見たことのない筐体でしたが、それよりもまず思ったのは、
「何か画面暗くない…?」ということでした。
デモ画面を見ていても、チップが配置されていない部分を埋める黒いチップが、
真ん中の明るいところしか見えないのです。
2プレイ100円とのことで100円玉を入れましたが、
受付音が右のスピーカーからしか出てない…?
しかしヘッドホン端子も無かったのでそのままプレイすることに。
1曲目、フローRファンタ。
しかしいきなり自分のパートの音がしない!
その後も聞こえたり聞こえなかったり…。
2曲目のJETファンタに至っては全く聞こえず。
ボタンを叩いても自分のパートの音がしないパカパカ…
もはやこれはただの目押しゲーなのでは…?とすら思ってしまいました。
しかし3曲目のLipsRファンタは全て鳴っていたので、どうやら曲パートによって差があるようで。
そこで2プレイ目、まずはカレーファンタ。
音は鳴っていたのですが、遠くでほわほわーっと鳴っている感じでした。
2曲目、メリーRセリカ。
普通に聞こえましたが、流石にメロディは聞こえないと困るなぁ…。
なのでもう1曲メロディで検証、XLRセリカ。
こちらもちゃんと聞こえたので、メロディは大丈夫…なのかしら?
ともあれ環境があまりよろしくなかったので、100円でやめてしまいました。
20年以上前のゲームであるパカパカを置いて下さっている、それだけで貴重でありがたい存在なので、
あまりこういうことは言いたくないのですが…もう少しメンテナンスして頂けると嬉しいな、と思わざるを得ませんでした。
近くにあったぷよぷよ通(筆者は高校生の時にぷよぷよにドハマりして以来大好きで、今でもたまーにプレイしています)を100円分(2クレジット)プレイしてからお店を後にしました。

東武東上線で池袋まで、そこから丸ノ内線で御茶ノ水まで。
総武線各駅停車に乗り換え、最後の目的地へ。
都内のパカパカがあるゲーセンのうち、唯一行っていなかったお店に向かうため、
亀戸で降りて筆者初の都営バス。
最寄りバス停で降りて3歩、目の前にはシャッター。
なんと営業時間が変更になっており、調べた情報だと13時オープンとのことだったのに、
平日(行ったのは月曜日でした)は18時オープンになっていました。
しかし時刻は16時過ぎ。
流石に2時間は待てない…ということで、次のバスで亀戸まで戻り、帰宅しました。
ここはそこまで遠くないので、いつか土日にリベンジします…。

実は埼玉にはもう1ヶ所パカパカのあるゲーセンがあったのですが、
駅から離れている上にバスの本数が少なかったため、今回は断念。
(後日裏技を教えてもらったので、いつか試してみたいのですが…いかんせん遠いのでいつになることやら)
しかし元々旅好きの筆者、行ったことのない場所に行くこと自体がすごく楽しかったので、
また別の場所でパカパカ行脚してみたいなぁ、と思ったのでした。

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