世の中がだいぶ落ち着いてきた6月中旬、いよいよ東京都内のゲームセンターが営業再開するというニュースが舞い込んできました。
やっとアーケードのパカパカができる…!と、直後の休日だった6月22日に東京に行き、
都内のパカがあるゲーセンをいくつか巡ることにしました。

まず向かったのは高田馬場。
パカパカのあるゲーセンについてネットで調べていた際に、ここが「パカパカの聖地」と呼ばれていることを知り、
それならば一番最初に行きたい…と思ったからです。
店内に入り、パカパカを探してウロウロ。
筆者の目にいきなり飛び込んできたのは、ひときわ目を引く、プリカとコークが描かれた大きなポスターでした。
そのふもとに、パカパカが入った汎用筐体が2台。
どうやら初代、2、SPをスイッチで切り替えて遊べるようです。
そしてその筐体の上にも、プリカとミルカが描かれた小さなポスターや、
ファンの方による寄贈品でしょうか、色紙に描かれたマリカのイラストがありました。
更にその後ろにあるブックスタンドには、コミュニケーションノートや当時の雑誌の切り抜き、コピー本数冊、入門書などが置かれており、
ここが「聖地」と呼ばれる所以なのだろう、とただひたすらに感動していました。

筐体まわりを一通り見回した後、左側の台の前に腰を下ろし、
家でやった時に初代よりはできるという理由で2を選択、記念すべき初アーケード。
当時の筆者の2のルートはQueファンタ→ナビプリカ→CD2プリカ→メタボファンタ。
家でしかできないメタボはともかく、このルートでやってみるものの…。
え、全然Perfectが出ない!
この1週間ほど前にリズムパッドを使い始めていたので、アーケードの操作方法に少しは慣れたつもりでいたのに、
全然思うようにプレイできませんでした。
結局Queファンタは67%(当時の家での自己ベストは94%)、ナビプリカは75%(同98%)で、
2曲目80%の壁すら越えられませんでした。

2曲目で終了だなんて…とちょっとだけ気を落としつつ、次は初代をプレイ。
すると…あれ、家よりPerfectが出るぞ!?
当時家だと90%以上出せる曲パートが1つも無かったのに、
いきなりEscコークで90%、その後のLipsミルカも90%出たではありませんか。
この「家だと2>初代、アーケードだと初代>2」という謎の現象が、
PS版とアーケードのフレームレートの違いによる判定のずれに起因するものであることを知るのはもう少し先の話。
当時はぼんやりと「アーケードの2難しいな…」と思っていた程度でした。

そして初めてのSP。
当時PS版SPはまだ持っていませんでした。
曲については、他の方のプレイ動画で聞いていたり、パカパカがきっかけで始めたチュウニズム(千葉県内のゲーセンは東京より少し早く営業再開していました)でJETを少しやっていたり、
PS版2に2曲だけ(EscR、フローR)移植されていたりと、全く知らない訳ではなかったのですが、
それでも実際にプレイするのは初めて。
とりあえず1曲目はプレイ経験のあるフローR、
リズムパッドを手に入れてから楽しくなって当時よくプレイしていたファンタを選択。
そして流れ出すイントロ…あれ、ちょっと遅くない…?
家でプレイしている時より、曲が少し遅いように感じたのです。
それが影響したのかは分かりませんが、51%しか取ることができず。
今でこそ家で92%出せるようになったフローRファンタも、当時は70%に届かないくらい…だとしても低すぎるアーケード。
続いてJET、プリカを選択するも67%、3曲目を出せませんでした。
チュウニズムの譜面はパカパカの譜面を意識したつくりになっていて、それでメロディを把握していたつもりでしたが、
プリカだと何かが足りなかったのです。
SPには裏キャラのミラーパートが無く、メロディも完全体なのはセリカの方。
…そう、チュウニズムで叩いていたのはセリカパートを基にしたものだったのです。
2プレイ目、JETをセリカにしたところ、初見で87%を出すことができ無事3曲目へ。
XLRとLipsR…原曲で考えたときにまだ打てるのはLips。
その中で一番好きなのはミルカ…ということで、選んだのはいいものの。
…何これ、原曲の面影全っっ然無いんですけど!?
リミックスで伴奏が変わっており、結果全然できず41%。
(ただ今だから思うのは、この時JET的な発想で「とりあえずメロディだ、メロディやるならプリカよりセリカ!だからセリカをやろう」
とならなくて良かったな、ということです…LipsRセリカは未だに全然できません)

そんなこんなで、気付けば2時間が経過していました。
隣の台にすら誰も来なかったので、ぶっ続けでプレイしていたのです。
この後まだ2ヶ所ゲーセンを巡りたかったので、最後に念願のアーケードをプレイできた喜びをコミュニケーションノートに綴って、高田馬場を後にしました。

次に向かったのは池袋。
店内で迷子になりかけつつパカパカを発見、
こちらもスイッチでタイトルを選べるようになっているものが1台。
筐体上部に貼られたクリアファイルの中に、高田馬場にも置かれていた入門書がありました。

池袋でも数回プレイした後、次の目的地は立川。
立川にパカパカのあるゲーセンがあることを知ったのは、ある日「FABLED METABOLISM」でネット検索していた時のこと。
店長さんがお店のブログで、パカパカのPS版限定曲としてフローとメタボを紹介していたのです(筆者の好みドンピシャ!)。
そこで店長さんが、お店の休業中にパカパカのプレイ動画(しかも全作それぞれ!)を配信していたことを知りました。
SPのプレイ動画、一通り曲をプレイしていく中で、フローRが出てきた際に、
店長さんが「Floated Calmは原曲が良すぎる」という主旨の話をされていました。
それはまさに筆者も思っていたこと。
リミックスが悪い訳でも、嫌いな訳でもないんです。
ただ、原曲がひたすらに良すぎるだけなんです。
同じことを思っている方がいたなんて…
パカパカをプレイしたいのは勿論ですが、個人で経営されているお店とのことで、少しお話する機会もあるかも…?
と淡い期待を抱きつつお店に向かいました。

お店に入りパカパカを探して着席。
その時デフォルトで入っていたのは2でしたが、頼めば初代、SPにも入れ替えができるとのこと。
しばらくプレイしていて、ちょうど終わったところに店長さんらしき方がやってきて、
「基板の入れ替えできるので声かけて下さいね」
と声をかけて下さいました。
その後2を2回ほどプレイしてから、基板の入れ替えをお願いすることに。
入れ替え作業中に、意を決して尋ねてみました。
「あの、もしかして店長さんですか…?」
「そうですよー」
…やっぱり。
ここでプレイ動画を見て来たことや、「フローの原曲が良い」というのに共感したことを話しました。
そこから少しの間、パカパカ話で盛り上がりました。
ちょうど出かけられない時期に、PS版を一人で始めた筆者にとっては、
「パカパカの話ができる人に会えた」ということ自体が、それはもう嬉しかったのです。

SPに入れ替えてもらい、しばらくプレイした後に、TFFACも少しプレイ。
タイミングを見計らって店長さんが、
「パカパカ入れ替えときますか?」
と提案して下さり、お言葉に甘えて初代を入れて頂きました。
最後に初代、やっぱり家より調子が良い。
Lipsミルカ…え、96%!?でも負けた…。
BNプリカも91%…でもまた負けた…。
これは…多分CPUが強すぎる。
Lipsで89%出すCPUなんて見たことがない。

初代でもしばらくプレイした後、帰る前に店長さんにお礼と感謝の気持ちを伝えました。
そして強すぎる疑惑のCPU…尋ねてみたところやっぱり強かったらしい。
「交流会もやってるので是非来て下さいね」
と言われ、翌月早速参加しました。

20年以上前のゲームが大切に守られているゲームセンター。
そのどれもが最高に素敵な場所なのだなぁ、いつまでも愛され、続いてほしい…としみじみ思いながら、帰路についたのでした。

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