※海外マス



いつだろうか。クダリの所に遊びに行ったときこんな事を言われた。

『ねぇ、エメット!何でピアスあけてるの?痛くない?』

何故あけたかなんて、覚えてない。記憶がない。
そもそも、自分ではあけていないのだ。気が付いたら左耳には穴があいていて―。
誰がやったかなんてわかってる。いつでも暇で乱暴なアイツしか居ない。
でもそんな奴にされて嫌がらない僕も相当のスキモノだ。

自分が寝ている時だっただろうか。いきなり左耳に鋭い痛みが襲ったのを覚えている。何事かと飛び起きればインゴがただそこに立っていた。そして何も言わず一人出掛けて行ったのだ。
何も把握出来ていない僕は、ただ目をぱちくりしながら耳を押さえるだけだった。

そのまま放置して穴を塞ぐという方法もあったが、そんなことはしなかった。
インゴがあけたという事でもう頭がいっぱいだったし、何よりインゴとお揃いなのが嬉しかった。

(…でもやっぱりちょっと痛かったな…)

今ではすっかり慣れてしまった左耳。インゴは右側にしている。
金色に光るそれは、まるで証のようで安心した。
(会いたい…)
けれどここはダブルトレイン。黒はここには居ない。
でもまだ焦がれていたい気もする、やはり自分は相当のスキモノだ。









『toi et moi』






インゴさん空気どうしよう
エメットさんはいつでも片想いになる…(´`;)


題名『水葬』様より



                


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