私は球磨川禊が大嫌いだった。なぜならばめだかちゃんのほっぺたを……ほっぺたをっ……! 羨ましいにも程がある。まだめだかちゃんのほっぺたには手を出していなかったのに。
「だがしかし、制服不着用の点については評価してもいいな……不純異性間交流推奨もエロゲ的近未来少子化対策授業みたいなハーレム展開ワンチャンあるでぇ」
「ハッ! ダメだっ! 私"ついてない"じゃん……!」
「やっぱりいかん。球磨川禊が生徒会副会長なんてそんなのアリエッティ」
『心の声が漏れてるよ』
独り言を言う為に一人になれそうな場所へ来たというのに、なぜここにさも当然という顔で球磨川禊が立っているのかわからない。つーか間近で見ると予想以上にチビだな。
「き……聞かせてやったんだよ!」
『まあまあ落ち着けよ。僕も少しはマシになって生徒会副会長を務めているんだ。信じてくれ!』
「信じられないね。つーかただの私怨なんだよ、めだかちゃんのほっぺたを私より先に奪いやがって……! しかもあんな全校生徒の前での羞恥プレイをめだかちゃんにかますなんて……! うらやましいっ!!」
『ふ……なるほど。君とは仲良くなれそうだぜ』
「たわけたことを……」
『よし。君の信頼を勝ち取る為にマニュフェストを立てようじゃないか』
「なんだよ」
『何かしら僕が勝った暁には、女の子を裸エプロンにすることを誓います』
「球磨川先輩、一生ついていくっス」
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正直なところ、めだかちゃんのお兄ちゃんは変態度が足りないと思う。