獣の恋 | ナノ
 プロローグ

「ナマオ、お前もいい年だ。そろそろ身を固めたらどうだ。
 なに?……馬鹿いってんじゃない!!半分は儂の中間種であれど、もう半分は重種の母さんを受け継いたんだからその血を絶やすわけにはいかん!
 儂や母さんのように一人の相手を求めるのはいいがさすがにその年で嫁は良くても子供が一人二人もいないなんて……お前は母さんに似て顔はいいのに、もったいないにもほどが……って甥っ子たちを言い訳に使うな!!
 もう儂も我慢の限界だ、そんなに結婚する気がないならせめて子供を作れ!!
というかお前が産め!!そっちの方が安いから!もちろんお前に拒否権はない!!
こんなこともあろうかとブリーリング相手を募集しておいて正解だった!!お前のようなやつでもタイプという物好きな輩がいてよかったな!!
しかも相手はなんと重種!しかも血筋はドイツ貴族の末裔!これで1000万という破格の価格ときた!!中間種ながらも死に物狂いで結んだ儂の斑類ネットワークに感謝しろ!!
しかも先方もこんないい年した男が相手なのに喜んで引き受けてくださるといってくれている……これは受けるしかないだろう!!?
って父親に向かってクソとかいうなこの親不孝もんが!元はと言えばお前が悪い!!さっさと相手に会ってきて子供作ってこい!!それが嫌なら儂が今まで貯めて来た孫資金1000万円今すぐ返せ!!
ちなみにお相手が忙しい方だからお前から会いに行ってこい、仕事先には休暇届出は出してある。
 場所?……ヘルサレムズ・ロットだ、ちなみに片道しかないからな。
子供を拵えてくるまで絶対に帰ってくるな馬鹿息子!!」


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