「うーん……ここはどこだろ?」
現在、杏は日本で道に迷っていた。
なぜ杏日本にいるのかというと、つい先日のことーーー…
「9代目…?」
先日、イタリアにて。 杏はボンゴレアジトにて9代目の姿を探していた。
その理由は……
「あぁ、杏。急に呼び出してすまなかったね」
「うん、大丈夫。それより9代目が私を呼び出すって事は結構重要な用事があるからでしょ?」
「…杏には何でもお見通しだ。その通り。
…杏には日本に行ってもらおうと思う」
それはいきなりすぎて衝撃で。
杏は驚きを隠せずにいた。
「、え?な、なんで……?」
「…勘違いしないでほしいが杏が嫌だからとかじゃない。 …ただこのまま杏がここにいると杏のためにならないんだ」
9代目はそう言いながらどこか辛そうな表情をする。
しかしそれは杏も同じであり、杏の脳内は混乱しているようだ。
「…それにこれは前から決めていた。ボンゴレ10代目後継者が決まったら杏をその10代目のもとに行かせると…」
「ボンゴレ10代目……」
9代目はどこか遠い目をしていて、何かを考え込んでいた。 もちろんそれは杏に見抜かれている。
「……これより柚木杏に命を下す。
日本へ行き、ボンゴレ10代目・沢田綱吉のもとへ行きなさい。そこからの指示はリボーンがしてくれるだろう」
「…リボーンもいるんだ? …分かった、私
日本に行くよ」
こうして杏は9代目の命令を了承し、日本に行くことになったのだ。
「(いきなりすぎてびっくりしたけど9代目のお願いだからなぁ。 それにしてもあんな辛そうな9代目…久しぶりに見た)」
その事を考えると聞けなかったたくさんの疑問がわいてくる。
「はっ!だめだめ!今はとにかく10代目のもとに行かなきゃ! …って言っても道分かんないよ、どうしよう」
そう言って焦っている杏に聞きなれた声が聞こえた。
「ちゃおッス」
「!リボーン!?」
その声の先は今回杏と一緒に10代目のもとに行く、スーツを着ている赤ん坊のリボーンだった。
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