日常編 | ナノ



ーーー次の日



「じゃあ行ってきまーす!」

「行ってらっしゃ〜い!」



ちょっと遅れ気味で家を出る私達。

だけど家を出てもやっぱり昨日のような光景。
ディーノの部下がいっぱいいるのだ。



「ボンジュルノ、ボンゴレ10代目と杏さん」



そう言って私達に話しかけてくれたのはディーノの部下のロマーリオさん。

そしてそれに答えるようにタイミング良く扉から出てきたディーノとお兄ちゃん。



「なんだ、お前ら。迎え何て頼んでねーぞ」

「誰も迎えになんて来てねーよ、ボス。
流の感動の再開ついでに散歩してブラついてたらここについていただけだぜ」

「駅前のホテルからかよ…」

「ディーノモテモテだな〜」

「流!俺をからかうもんじゃないぞ!」



笑いが起きたこの場。

ディーノは部下に愛されてるんだなぁと心から感じられた。



「おはよーございます、10代目!……と杏。
早起きしたのでブラブラしてたらここについちゃいました!」

「「(同じこと言ってるー!!)」」



そんな時に現れたのは隼人だった。
…ディーノの部下と同じこと言ってる…おそらくツナの思考と一致したはずだ。

てか挨拶の後のツナのおまけみたいな言い方!
まぁ隼人らしいといえば隼人らしいけど。



「それより何スか、この連中は」

「よぉ、悪童スモーキン・ボム。会うのは初めてだな」

「!そのタトゥー…跳ね馬のディーノ…!それに…」



ディーノの次に隼人が視線を動かしたのはお兄ちゃんだった。



「あぁ…どーも、スモーキン・ボム。
俺は杏の兄の柚木流だ。」


「!…まさか…Last D「それ以上は今は言うな」



お兄ちゃんと隼人が何を話しているのかは上手く聞こえなかったけど何故だかお兄ちゃんから威圧感が感じられた。

隼人もすごく驚いたような表情をしている。


そして間もないうちに武もやってきて、武の場を和ませる会話により、その威圧はなかったかのようにみんなで学校へ行ったのだ。






#NAME1##達が行った後ーーー…


部下達には聞こえないように流、リボーン、ディーノで話していた。




「…リボーン、ほんとに杏はもうボンゴレで大丈夫なのか…?あいつは…!」

「、心配すんな、流。お前も杏の顔見ただろ?」

「…俺と最後に会った時とは全然違った。これもボンゴレ10代目のおかげだな…」




流はどこか儚げに、だけど嬉しさも含むように微笑んでいた。

だけど……




「いつ…いつ伝えればいい!?今は大丈夫でもどうせ…!」

「流……まだなんだ、まだ、早いんだ」




ディーノは表情を歪めながらもそう答えた。

そして流もリボーンも…皆、悲痛の表情を浮かべていた。






どうせ、逃れられないのだから





せまりくる壁はどうにも出来ない





いつ、伝えるべきなのか





だけど……








真実を知るには、まだ早すぎるのだ






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