「よぉ、なまえ」
「いっ、くと……久しぶりだな。このサボり魔め。つか離せよ」
会って早々、後ろから抱きすくめられて身動きが取れない
音楽をイヤホン装着、爆音で聴いていたので何が起こったのか少しパニックを起こしていた。
「相変わらずちぃせぇな」
「数pの差でいい気になんなよ、170越えたら普通に十分なんだよ」
そのまま首筋に顔を埋められて、ぺろりと舐められた。
「……イクト、お前ここどこか分かってんだよな?」
「道の真ん中、だな」
よく考えなくてもおかしいだろ、往来のど真ん中で男子高生二人で何やってるんだ、っていうことだよ。
「……寂しがり屋のなまえに今までの埋め合わせだよ」
「うるせ……いっつもいきなりふらふらいなくなんのはお前だろ……!」
気まぐれだとよく評される自分以上に気まぐれなこいつに、どれだけ振り回されてるのか、
「おい、顔こっち向けて?」
「……なんだよ……っ!?」
往来のど真ん中で、キス。
しかも軽いのならまだしもフレンチキス
「……っは、バカじゃ、ねぇの……っ!」
「顔、赤いぜ?」
なんか、今日は遅刻どころかサボりかもしれない
あとがき
一言言いたい
お前ら往来で何やってるんだ!
イクトはサボり魔らしいから一匹狼の癖に寂しがりな彼はきっと寂しがってただろうな