※リョーマ不在
※主人公と朋ちゃんが会話してるだけ
「うん、やっぱし合わないわ」
そんなあたしの言葉になまえはきょとんとしてる。まぁ、当たり前だろうけど。
「いきなり、なに」
「あーリョーマ様と、桜乃」
「ふぅん、なにそれ。あたしが一番お似合いーとでも言う気?」
なまえはこういう時いつだって、興味ないみたいな表情をしているし、あたしは同意も否定もいらない。なまえは愚痴るには最適な相手だと思う、あの子にはあんまり言いたくないんだ、こういうことは。
「べっつに。そういうわけでもない」
「はぁ?」
「あたしはね、桜乃はいっつも守ってくれるような人が似合うと思うの」
「あぁ、確かに。否定はしない」
だから、リョーマ様は守ってはくれるだろうけど、ダメなの。いっつもあの子の傍にはきっといてくれない。
「あんたみたいな子じゃなきゃ、リョーマ様とは無理ね」
「……なんでそこであたしが出てくるのよ」
分かってるの。リョーマ様はね、一番はテニスでしかなくて女のコにはあまり感心がないことくらい。それも全て知って、その次に甘んじることすら受け入れるような子なんて、アンタしかいないよなまえ。
「あーぁ、彼氏欲しい」
そう、かといってアンタがそれで本当に満足してないのも。だってアンタも女のコですもの、本当はずっと一緒にいたいんでしょう?
アンタのその科白が気を紛らわすための戯言なのは随分と前から気づいてるんだから。
いつもなら、なまえはミルクティを飲むのに今その手の中にはあの炭酸飲料の缶が握られてるのがその証拠だわ。
少量の残りを一気に飲み干してから、ぼんやりしてる間、何も言わないであげるのは意地っ張りなアンタが少しだけ感傷的に、素直になる時間を与えるため。
「ねぇ、朋香」
「なによ」
「あたしって、損な性格なのかしらね」
「はぁ?誰かに言われたの、」
「まぁねぇ、でも仕方ないじゃないのよね」
もうね、ついていくのに疲れちゃったんだよ、きっと。
笑うなまえにあたしは何も言えなかった。もうすぐ、冬が明ける。
諦めてなんか、ないくせに
あとがき
適当にぶわーっと書いてみた。
朋ちゃんは実は一番真実というか、勘が良いと思う。
最近てにぬばっかりだな。