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星明かりの彫刻
こころの明かりを消してはいけないと、真っ白な人が教えてくれた。
服や髪、爪までもが白く染まっていた彼は、一夜限りで舞い降りてきた天使にも似ていた。
仄かなる雪の結晶を浴び、触れては解けゆく。
次に彼の瞳を覗いたとき、私のこころは氷の如く止まっていた。
魅せられるどころか、奪われてしまった私のすべては、彼と同じ様に真っ白く、染まりきっていた。
そしてこころも、つめたく。
吐息と共に、小さく吐露。
私が奪われる直前、彼が泣いていたのを見た。
しろいしろい、天使様。
(私が白から解け出すのは、いつ?)
color cord
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