treetop of Ruby | ナノ



深紅の梢

希望をかき集めた街が奏でる夜明けまでの鎮魂歌は、止むことなくその日に彩りを添えた。
誰の声も、聖夜の祈りとなる様に、音色は深紅の譜面台の上で宴を始める。
何をも知らぬ子供は月が照らした窓硝子から唄い、それを知る者は自らを隠す手袋で声を塞いだ。
待ち焦がれていたのは、真っ赤な服を纏った教祖様。
今夜は誰もが狂信者。

(森に住まう妖精はまたひとり声を失い、深紅に染まる。)

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