大好きなママは
絵本を読んでくれた
不思議な世界
扉は開いた
何処から香るローズマリー
赤いリボンが良く似合うね
首吊りシャンデリアのお城
目玉のキャンディは如何
誰も知らない兎が笑う
銀のナイフが降ってくる
落とした鏡が割れていく
マリオネットが嘲笑ってた
もう、帰れない(帰さない)
首だけが泣いていた
赤い涙と赤いリボン
破片に映るおかしな姿
私の首が無い
さあ逝こう
夜が待っている
私と私が離れていく
染まりゆく空が落ちる
私も堕ちていくの
静かに眠りに着いた其れ
扉が絵本と閉じていく
もう来ない朝にさよなら
足りない死体を引き寄せ
兎は言った
『おやすみ』