とりあえず口の中の〇ッキーを飲み込んだトオルは、ちょっと驚きつつも、アマイモンの様子を見た。
「アハハ♪トール、こっちだよ。」
愉しげに笑うアマイモンが、トオルのキャミソールの肩紐部分をまた引っ張って引き寄せた。
ブツン!
「ほげ!!?」
アマイモンの力で肩紐が簡単に根元から千切れてしまった。
アマイモンは千切れた肩紐を引っ張り、更にトオルを引き寄せた。
「トール、ボクは、」
アマイモンの顔とトオルの顔が至近距離になった。
「あ、あーさま!!!?
ちょっ、えぇ!!?」
アマイモンの力に抵抗なんてかなわない訳で。
「‥何してるんですか?」
あと僅かの距離で2人の唇が、という状況に、メフィストが訝しんだ表情で見やりながら声をかけた。
「ひょ、フェレスさま!あーさまの様子がおかしいです!!あわわ‥。」
トオルは視線をメフィストに向けて見た。
「はあ、仕方ないですね。」
メフィストはため息混じりに席から立ち上がると、アマイモンの横から首根っこを掴んで軽々と引き離した。
しかしアマイモンはトオルの肩紐を握って離さなかった為、トオルまでも引っ張られてしまい、結果としてアマイモンを下敷きにした格好で床に倒れた。
「うぅ、たた‥、あれ?あーさま?」
「スー。」
下敷きになったアマイモンから聞こえたのは寝息であった。
「えと?フェレスさま‥、まさかあーさまは、アルコールで酔ったのですか?」
「普段全く飲まないから、免疫が無いみたいですね☆」
「なんと‥、」
トオルは僅かな酒が回ったアマイモンを見た。
と思ったら、アマイモンがパチッと目を開けた。
「あーさま!大丈夫ですか?」
「あ、トール。」
呟きと共にアマイモンが目の前のトオルの頬に片手で触れた。
「なんでボクは床に寝ているのですか?」
「ふ、不慮の事故です!
て、まさかもう酔い醒めたのですか!?
おお!さすが治癒力もハンパないだけに、代謝もすごい早いのですかねえ。」
トオルが感心したように言う。
「トオルくん、」
「はい?」
メフィストに呼ばれて顔を上げた。
「いつまでアマイモンの上に乗ってるんですか?」
メフィストがため息をついた。
「うあ!すみません!!」
慌ててトオルは退けようとした、ら、アマイモンが両手で肩と背中を掴んでグイと抱き寄せた。
「ぎょ!」
ばふっと抱きしめられて、トオルは身動きができずに為すがままになった。
「トールは柔らかいですね。」
トオルを抱きしめたアマイモンが、上空をぼんやり見つめた。
「アマイモン、ほどほどにしておきなさい。」
メフィストが諦めたように言う。
「兄上もこうすればいいのです。」
「まあ、トオルくんがルナ(女神)ならば考えなくもないが、」
「兄上の目はフシアナですね。」
「お前こそ、熱帯夜で頭の中が煮えているのではないか?」
「兄上は冷ややかそうですね。」
兄弟の会話はキャッチボールされず、微妙な雰囲気で互いを行き交った。
「あの‥、」
「「なんですか?」」
トオルの控えめな声に、兄弟がシンクロした。
「わ、わたしはどうすれば、いいのでしょうか‥。」
トオルはアマイモンの腕の中で、所無さげに固まっていた。
メフィストは席に戻ると、ゲーム機を起動させながら言った。
「月でも眺めてなさい。
アマイモンなら、そのうち飽きて放しますよ。
たぶん。」
それから、僅かにゲームの音楽が場に響いた。
アマイモンは動かない。
トオルは首を少し動かして、午前3時の薄曇りの空を見た。
形の一部が欠けた月があった。
トオルは幻想的闇夜を見た。
(夏の夜の、
ゆめみたいだ。)
END。
らす様!に!頂きました!!
やばいのです。
アマニー(アマイモン)とこんなに近いって
私は臓器が異常機能しそうですよ。
メッフィー(メフィスト)もメッフィーで
マジマジカッケー!!
ですしね。
冷静に考えると
ゴリゴリくん食べながらゲームして軽く嫉妬してる意地悪なおじさん(←)
のはずなんですよね。
何故こんなにもかっこいいのか雪男くんに相談を、あ、ネイガウス先生の方がいいかもしれないですね。
先生!
わたし……、
不治の病なんです!!
って、ね(´∀`)
呆れながらも話し聞いてくれそうです。
書いて頂いたらす様に感謝です!!
悪魔兄弟ラーヴです!
ありがとうございました(^∀^)
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モドル