こいつは俺のことが好きだ。
見てりゃわかる。
どんなにラフプレーをしたって、少し文句を良いながらも俺たちが勝ったときはいつも名一杯笑ってやがる。こんな酷えプレーを見せてるのにヘラヘラ笑うんじゃねぇ。花宮くん最っ低、なんてアイツらみたいに言ってみろよ。オラ。
だけどお前はまた笑顔でお疲れって駆け寄ってくる。
そう、思っていた。
お前が偵察から帰ってきて、キラキラした目で俺に訴えかけられるまでは。
「花宮くん、今日ね、誠凛高校に行ってきたんだけどさ…、」
「誠凛?あぁ、聞いただけで虫酸が走るな。」
「木吉くんって知ってる…?」
思考にヒビが入ったかとすら思った。
そのうっとりした腑抜けた笑顔は今でもくっきり思い出せる。
気持ちわりいな。
「木吉くんってかっこいいよね、背高いし、優しいし」
木吉、きよし、キヨシ。
何度も反復した。
そして、1つ深呼吸をした。
あぁ、壊してやろうか。
下道とお呼び!
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