take off a mask.../微甘/財前
 

 
 
 
 
 
 
『光。』
 
無愛想な顔と言葉しか出せない私は
周りから鉄仮面と言われている。
 
「どーしたんスか」
『・・・』
 
「・・・はい、これですよね?」
 
何も言わなくても
光は私に辞書を貸してくれた。
 
緩む頬をひきしめて
適当にありがとうといって
その場を後にする。
 
何でこんな態度しかとれないんだろう。
自分が嫌になる
 
いや、まず。
光はなんで私なんかと付き合ってくれたのだろう
 
周りにもっと可愛らしい人がいるのに。
 
 
「リョーマ先輩。」
 
 
後ろから息を切らしている光がいる。
驚いたが、それを隠して首をかしげる。
 
「先輩今、なんで私なんかと付き合ってるんだろって思いました?」
 
 
『・・・』
 
「スキだからですよ。」
 
いきなり目の前が暗くなって
周りが温かくなって
今抱きしめられているんだということに気付く。
 
「先輩不器用すぎますよ、
 ちょっとは何かいってください」
 
後ろでちょっとため息をつく光。
 
『・・・す・・・・・・・き・・・』
 
 
ガラにないことを口走っていることに気づき
慌てて光をおしのける
 
すると光は無愛想に笑って
「先輩の仮面、オレがはがしますから」
 
 
 
私が仮面をはがされるのはそう遅くないと感じた。
 
--->
先輩ってたぶん、俺より不器用ですよ
そんなことない
てか口数すくなすぎ、
・・・
俺も少ないって言われますから、先輩相当ですよ
うるさい。

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