うらおもて/甘/財前

「ぴかるー」
「きもっ」
 
ピシャリ。
そういう擬音が聞こえてきそうな避け具合・・・
 
わ、私。彼女・・・だよね?
ちょっと、いや大分不安になる。
 
光を見ると
パソコンに熱中。
私はというと光の部屋でぼーっと・・・
 
キョロキョロ何かないかと探してみると
黒のクッションがあったから
抱きついてみた。
 
「・・・ひかるーー」
「・・・うっさいんで黙ってください」
 
・・・。
もうここまでくると泣けてくる。
いや、まずこの部屋にいる意味すら不明。
自然と涙がこぼれてくる
でも・・・光は気づいてくれない。。
 
・・・よし、帰ろう。
 
 
 
そう思って立ち上がると
光はやっと気づいてくれて・・・
私が泣いているのを見てギョッと驚いている。
 
「ちょっ」
 
光は私の手をもって正面にくる
 
「・・・すんません、
 いじめすぎましたわ・・・」
「・・・」
 
さっきとは打って変わって優しい光
 
「・・・っうぅ。。ひかるぅ・・・」
 
光は手をひいて抱きしめてくれた
 
「・・・こんな優しい光、
 見たことない・・・」
 
「先輩の希望ならいつでも優しくします」
「・・・ほんと?」
「・・・できるだけ」
 
ぎゅっと抱きついたら
光も強く抱きしめ返してくれた。 
 
私の求めてたのはこのぬくもりなんだ。
 
 



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テーマ「人外ファンタジー」
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