おしゃべりだーく1
殺し合ってそれから何故か助けて助けられて、リンクと魔物のダークリンクの関係は酷く不思議なものでした。二人と妖精一匹で水の神殿からやっとこさ抜けだしたとき、二人は目を合わせて同じように息をつきました。

「俺はこれからどうすればいいと思う?」ダークが言いました。「さぁ」とリンクが答えました。ダークは所謂ガノン軍の裏切り者でしたから、とりあえずリンクは敵側には戻れないんじゃないと言いました。ダークはそうだよなと言って頷きました。モーファに顔も見られていたし。

少しの沈黙ののち、ダークがこんなことを言いました。「もう一人連れ合いがいても良いと思うか?」
リンクはうーんと唸って、顔の近くでふわふわ浮いていたナビィを見ました。「ナビィはどう思う?」
リンクは別段ダークが一緒だってかまいやしなかったのですが(なんせ殺し合った仲ですし)、魔物自体を余り好んでない彼女はどう思うでしょう。自分だって魔物を好いていやしないくせにリンクはそうナビィに尋ねました。

「別に良いと思う」ナビィは鈴を転がすようなかわいらしい声でいいました。「今のダークリンクから悪いカンジはしないもの」
ダークとリンクはお互いの顔を見合わせました。というわけでダークリンクの処遇については、とりあえずそれで決まったことになったのでした。


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bkm
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