▼時成さんと蒼の過去とか(0)


黒軍時代の蒼ってどういう立場だったんだろう。
多分、身寄りなくて、身分は低かったけど戦闘力は他より抜きん出てたから暗部に入れられて、でも蒼は本当に戦争だとかどうでもよかったと思う。
無欲で無気力。
粗暴っつーかどっちかといえば黙って無表情で突っ立てる置物みたいな。それが周りには不気味で、めっちゃ避けられてんの。勝手に怖がられてる。蒼もそんな誰彼構わず噛み付くような人間ではなかったんだけど、ちょっかいかけてくるやつはねじ伏せてたし、力の加減出来なくて骨折ったりして、厳罰受けても本気で「なんで?」って思ってる。なんでって考えて、まあいいかどうでも…そういうの繰り返し。
どこでスイッチ入るかわかんない感じの情緒不安定野郎?
本当にどうしようもない狂犬みたいな性格で、何かうまいこと利用されてたような立場だったりとかかなー。考えることもとうの昔に放棄して、命令にだけ従ってるお人形。

なんか、あれかな、上司に当たる人間に一人だけ蒼が言うこと聞く保護者居たっぽい。
蒼はそいつのこと好きってわけじゃなくて、身元引き取り人かなんか(ふわっ)の延長戦で従ってて、家族とかそんな柔らかい関係性は全くなかったと思う。
あ、でもなんだろ、こんなでも蒼は期待してたかも。自覚はしてなかったけどいつかこの人が自分のこと褒めてくれるかもとか…愛情みたいなのくれるかもとか…何の保証もないけど大丈夫だよとか言って欲しかった…とか。

結局投石扱いされたから要らなかったんだなあ、負けちゃったし、もういいかなあって色々どうでもよくて、血と泥まみれの小汚ない雑巾みたくなって戦場で転がってた所を時成さんに拾われたんだよ。
多分時成さんに負けるまで負けたことなかったよ蒼。
意識朦朧とさせてたらどさくさに紛れて捕縛された。

てか白軍では捕虜からの時成さん直属?
拾われて捕虜扱いだったはずなんだけど時成さんになついちゃって、ていうか時成さんが「じゃあうちにおいで?」とかさらっと言って囲われてそうなんですけどどうなんでしょう。ほらそこらへんは権力で←
あれ、時成さんて偉いよね?お兄ちゃんと互角にやり合えるんだっけ?
まぁあれだよご都合主義だよ!
戦闘力高いし使えるなら使うけどそこらへんどうなの?大丈夫?え、石動時成監修?じゃあ仕方ないねいいよ!という流れ←←

時成さんがじゃあ面倒見るついでにしばらく一緒に暮らしますって言い出して何言ってるのこの人…な蒼(笑)
それから一ヶ月くらい時成さんのお部屋でお世話になってたらいいよ!


ぼろぼろの小汚ないかっこで連れてこられて時成さんに綺麗にしておいでって言われるんだけど、ほんと拾ってきた野生の動物みたく警戒心丸だしで部屋の隅っこでフーフー言って睨んでるの。一騎当千の力があるらしいけど時成さんには一回負けたし、勝てないって分かってる。だから暴れないけど警戒してる。
そんな蒼をしょうがないねえって取っ捕まえて脇に抱えてお風呂場行ってわんちゃん洗うみたいにわしゃわしゃ洗ってほしい。
そんで汚れ落としたら随分とかわいらしいお顔(童顔)だったから綺麗な顔だねって言っちゃう時成さんとか。
赤くなっちゃう蒼とか。
伸びっぱなしでボッサボサの髪もこの時切られてたらいいな。
ガリガリだったけどおやつとかご飯やたら与えられて、一番最初に取り戻した欲は食欲ですわん。

あと蒼は自分の名前とかどうでもよかったんだけど、時成さんが素敵な名前だねって言ってくれたから今はすごく自分の名前好き。
つまり時成さん大好き。
時成さんが誉めた名前だから戦場でやたらと声高々に名乗る。

一緒に暮らしてた時は蒼はソファーで寝てた?かな?
来たばっかは嫌な夢見てよく夜中に飛び起きてたりして。
そんで時成さんが戯れに寝るまで背中叩いてあげようか?ってやってみたら数秒でスヤァ…で笑い堪えてたらいいです…。

そんで現在の蒼の立場って、時成さんの保護下っていうか、白軍に売り込み中って感じだと思う。診断結果が一騎当千だったから、それがこっちについてそのまま利用しようって人と危険だから檻に入れようって人で上は分かれてる?
時成さんに君はこういう立場だよって説明されて、「つまり俺がいっぱい敵ぶっ倒せば時成さんが困らない」という理解してる。だから手柄たてたり、部隊に突っ込んでったり、敵討ち取ったりするときは必ず名乗るようにしてる。俺がやったよ!て。高い所わざわざ登って「多々良蒼、参上!」て叫ぶ。もちろんそれが奇襲戦でも叫ぶ。馬鹿です。



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