とある希望的観測(フウカミ) (01/02 12:00)


綺麗な肌に、綺麗な髪。
素敵なお洋服が似合う彼女。

初めて見たのは舞台だった。長い長いステージをキラキラと輝きながらあるいていく彼女を見たとき、私の心はグラリと揺れた。こんなに綺麗な人、見たことがない!これがいつも見ている、ジムリーダーのカミツレさんだっていうの?
私の隣で、その輝きに憧れる少女達が叫んだ。見上げるとカミツレさんはやっぱり見たことない人だった。


「あら、フウロ。見に来てくれたの?」
控え室を訪れるとカミツレさんは普段着に戻っていた。近くで見てもやっぱり白くて綺麗な肌だった。

「あの、その、すっごく素敵でした!」
「そう、ありがとう」

そう言って微笑んだ彼女の顔を見て、ああこの人はさっきの舞台で輝く人なんだと知る。カミツレさんに黄色い花を届け、私は部屋をでる。さっき叫んでいた少女達とすれ違った。笑顔でここを去っていく彼女達は、きっと私と同じように、輝く星に恋をしたんだろう。







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