【キャラ化学】四巡×八代くん
体を重ねて熱を分かち合って恋人以上に濃密に。
それでも無表情な君だから普段行為に夢中な俺でも不安に駆られる事がある。
「気持ちいい?」
そう尋ねればいつもの表情で
「…分からない。」
と、微かな吐息に僅かに熱が隠っていることを認めて俺は口元に弧を描いた。
「まぁいいか、俺は気持ちいいし。八代も、もっと俺を感じて」
「……。」
返事はない。
それもいい。
俺は君にいつか“初めて”を与えてあげたい。
深く沈んでいこう、そうすればきっと。
「二人でいきたいな…。」
「…すまない。」
「八代が謝る事じゃない」
触れ啄んで戯れている間にも熱は高まって、限界が近くなる。
もっと与えてやりたいけど。
「…っ、八代、俺一人でいくけど、いい?」
「…構わない。」
仄かに色づいた身体に唇を寄せて、いつか、八代の初めてを夢想して、一人果てた。
「ん、今日も駄目だったか。もう少しだ。」
「どうだろう。」
はぐらかしている訳じゃないと知っている。
だからこそ、そそられる。
気怠い空気の中、表情は相変わらずに。
少し残念で次がすごく楽しみで「またしたい。」
「……。」
八代が目を伏せる。眦に浮かぶ涙をみつけ、俺は舌で掬って八代に口付けた。
10月18日
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