拍手御礼文 | ナノ
「ねぇ、宮地ー」
「んーだよ」
「もしも、世界が明日終わるならどーする?」


朝、隣の席の宮地に、恒例の課題写しを頼んでから、昨日から聞きたかった質問をした。


「は?いきなり何?」
「いやー、昨日テレビでそんな話してて」
「そんな暇あったら勉強しろよ」


そうだ。今、英語の課題写させてもらってるなうだった。てへぺろっと、お決まりのポーズで誤魔化そうとするも、ボソッと「きも」とか言われてしまった。小声なのがリアルだ。せめてハッキリ言ってくれ。


「…あ、それより!で?どーするよ?」
「…その前にお前は?」
「あたし?あたしはー、好きなものお腹いっぱい食べて、友達と遊びまくって、最後は家族と過ごしたいかな」
「へー。思ったより普通」
「普通で悪かったね!じゃあ、そういう宮地さんは?」
「俺はー、……いや、別にいつも通り」


少しだけ目線をあげて、すぐに戻して。出てきた答えはあたしの予想とは全然違っていた。


「いつも通り起きて、メシ食って、学校来て、バスケする」
「なんだー」
「何が」
「宮地のことだから、推しメンに会いに行くとかかと思った」
「別に会いたくねーわけじゃねぇけど、そんなヤツいっぱいいそうで会った気がしなさそう」
「意外としっかり考えてくれたのね」
「うっせー」
「そっかー、いつもどおりかー」
「なんだよ。わりーかよ」
「いやいや、いいと思うよ?」


いーから、それよりも早く写せよ、なんてあたしのイスの脚を蹴ってくる宮地。ただでさえ汚い文字がさらに歪む。早く写して欲しいなら、その行動は効果的とは思えないんですけど?


「あ、いつもどおりってことはさー、あたしとこうやって話すのも含まれてたりするー?」


なんてねー、って言うつもりが、宮地があんまりにも普通に「おう、そーだけど?」なんて返すから。



僕の愛おしいこの世界よ、
まだまだ終わらないで



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