シリーズ | ナノ
明後日から1週間のテスト期間も始まろうというとき。あたしは同じ学科で1番頭が良い鬼灯に、頼み込んで何とか勉強を教えて貰う約束を取り付けた。
「とりあえず化学基礎英語と植物資源学と有機化学概論、作物学、生物学、物理学!」
「…ほとんど全部じゃないですか」
「じゃ、植物と化学と作物は白澤に教えてもらう」
白澤も意外に頭良いんだよなー。って、
「少しは自分でやれ」
「痛っー!」
ルーズリーフファイルの角で頭叩かなくても!ただでさえ少ない脳細胞が…!
「そんなだから頭悪いんですよ。あと、白た…白豚さんにきくくらいなら、私が教えます」
「いえーい!流石、学年主席!鬼灯様だね!」
何か恐いから、とりあえず、よいしょしとこう。
「何からしましょうか」
「じゃ、英語!って鬼灯のノート超きれー!」
「自分のノート見なさい!全く……では、単語からしますか。英訳してください」
「よし、来い!」
「"自然環境"」
「わかんない」
「…"environment"ものすごく基本的な単語なんで、綴りだけでも書いてみてください」
「うん」
カリカリカリカリ…
"inbairoment"
「ローマ字書きするな」
「い゙だだだ…ハゲる!髪引っ張んないで!」
「ハゲろ。とりあえず"in"じゃないです、"en"です」
「あ、わかった」
カリカリ…
"yen"
「…やっぱり、白澤さんに教わってください」
「えー?!なんで??」
ハイテンションガール×ハイスコアボーイ
(私の手には負えません)
(ほら、まだ先は長いぞ!頑張れ!)
(だから貴女が頑張ってください)