先輩と | ナノ

「高尾高尾高尾ーッ!」
「うわ、みょうじテンション高!どーしたの?」
「さっき、そこで宮地さんとすれ違った!!ヤバイ!イケメン!」
「挨拶した?」
「は?しないよ!」
「すればいいじゃん」
「いきなり知らない後輩に挨拶されたら気味悪いでしょ」
「そーかぁ?つーか、みょうじ、なんでバスケ部入んないんだよー。バスケ部だったら挨拶も出来たし」
「っ無理無理!直接話したら爆死するわ!」
「どんな破壊力…っ!」
「遠くから見て、かっこいーって言ってるくらいがちょうどいいの!」
「どーせマネやんなら、バスケ部で良かったじゃん」
「まー、ぶっちゃけちょっと迷ったけどー!でも、高校生になったら野球部のマネやんのも夢だったんだもん」
「むっさい坊主集団と宮地さんだと坊主なんだー」
「むっさい言うなし。むっさいけど。てか、比べんな!土俵が違う!」
「相撲のが好きってこと?」
「違うわ!」

自分で言っておいて、ひとしきり笑った高尾は、思い出した様に、

「てか、学校見学で見つめあった仲なんだろ?知らない後輩じゃねーんじゃん?」
「いやいやいや、まず、見つめあったわけじゃないし!だいたい星の数ほどいる中坊の一人を覚えてくださっているわけないでしょー」
「星って…っ!…今度、宮地さんに聞いてみよ」
「余計なことしなくていいよ!思い出は美しいままで!ね!」
「必死っ…!わかったわかった!きかないきかない(…部活ん時きこ)」
「(うわ、絶対わかってない顔してる)」
「それより、なんでスケジュール帳出したの?」
「ああ、宮地さんと接触した日は印つけてんの」
「接触ってすれ違っただけじゃん!しかも、は、ハートマークって…っ!!」
「笑いたきゃ笑いなよ!」

そのあと高尾は過呼吸寸前まで笑い続けた。なんかムカついたから、脛を思いっきり蹴ってやった。

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