ごちゃごちゃごちゃ | ナノ ※書きかけ



夏休みが終わった新学期の初日、特にすることもないけど妙に早起きしてしまったので、授業が始まるまでものすごく時間があるが、とりあえず学校へ向かった。

道端にひっくり返って落ちてた蝉が夏の終わりを感じさせる。


「あれ?名字?」


名前を呼ばれて振り返ると、同じクラスの黄瀬がいた。


「おはよー。学校来んの早いね」


小走りで近付いてきた黄瀬とならんで歩く。色んな意味でドキドキする。女子の目とか。まぁ、かなり朝早いから女子どころか他の生徒見当たらないけど。


「朝練するんスよ」
「あ、部活」
「名字こそ早くないッスか?部活入ってないッスよね?」
「んー、なんか早く起きちゃって。家いても暇だし。まぁ学校行っても暇なんだけど」

「あ、じゃあ俺の朝練に付き合うってのはどうッスか?」
「え?」
「暇なんスよね?」


黄瀬は結構唐突に当然のことのように言う。イケメンの自信?


バスケ部がよく使ってる第一体育館に着いたが人の気配は無い。1番なのかな。


「あれ?鍵あんの?」
「昨日の帰りと今日の朝は俺が鍵当番なんスよ」
「なるほど」


昨日、ね。そっか。夏休みっても部活あんだよな。あたしがクーラーの効いた部屋でパソコンいじったり、友達とメールしてる間も黄瀬たちはあっつい体育館で汗を流していた、と。


黄瀬が鍵を開けると予想以上にモアッとした空気が流れた。


「うわ」
「あっつ」


体育館の中に入るだけで汗だくだ。


「着替えてくるんで、待っててもらってもいいっスか?」
「わかったー。窓、開けても平気?」
「むしろ有難いっス!!」


窓を開けようとギャラリーに向かう途中、更衣室のドアを開けた黄瀬がまた「うわっ!もわっとする!」とか叫んでて面白かった。



「よし!やりますか!」
「…で、あたしは何すれば?」
「んー、じゃあそこからパスして」
「りょーかい」


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