「えーっと、じゃあ、あたしは寝るときだけ帰るからね」
「おう」
「で、夕飯は交代、朝昼はあたし作るから、ごみ出しと風呂掃除は清志、掃除は各自で清志ん家のキッチンだけはあたし…」
まぁ、あたしも仕事が減れば嬉しいわけで。とりあえず分担だけ先に決めようと、相談した結果をまとめておく。
「洗濯も各自、買い出しはなまえ」
「重い荷物ん時は手伝ってね」
「おう。で、光熱費はうち、食費はなまえ」
「まぁ、ざっとこんなもん?」
「かな?あとは要相談っつーことで」
「了解ー」
ひととおり紙に書いてみる。うん。頑張ろう。
「じゃ、あたし食器とか洗っとくから先にお風呂入んなよ」
「…いや、手伝う」
「えー!」
「は?なに」
素直に手伝うと言ったのに驚くと、清志はムッとした顔をした。
「ありがとう…、どーしたの?」
「いや、別に」
「あ、もしかしてあたしとお風呂入りたい?」
「はぁ?なに?ぶっとばされたい?」
あんまりにも珍しい行動に思わず茶化せば、笑顔でキレる清志。怖いって。しかも、ボソッと「そんな貧相な身体見たって嬉しくねぇよ」とか失礼でしょ。
「ちょっとー!見たこと無いんだからわかんないでしょ?」
「…はぁ?」
「"脱いだらスゴイ"かもしれないじゃん!諦めるな!」
「……」
「…あ、いや、ごめんなさい」
ああ、そんな冷めた目で見ないで…。わかってるよ、どーせ貧相だよ…。
「…あ、明日から部活始まるね!」
「明日から仮入部かー」
「楽しみだね!」
「おう」
バスケの話をしたら、清志の機嫌は簡単に治った。全く、単純なやつ!
まぁ確かにあたしも楽しみだけど。ついに明日か!
「よっしゃーっ!!」
「うるせー、近所迷惑」
「いてっ」
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