log | ナノ
※会話文です。





「先輩、先輩。今日の英語、“i love you”を意訳せよって授業だったんですけど、先輩も2年のときの英語、隈山先生だったって言ってましたよね?先輩は“i love you”をなんて訳したんですか?」
「は?」
「は、じゃないですよ!」
「“i love you”なんてアレだろ、“月が綺麗ですね”」
「夏目漱石のパクリじゃなくてー」
「てか、お前の英語の担任、くまセンなんだっけ?くまセンも相変わらずだなー。あんな熊みてぇな図体の癖にロマンチストだよな」
「たしかに意外でしたけど…」
「くまセンのあだ名付けたのって、バスケ部の俺の一個上の先輩らしいぜ」
「え?そうなんですか?」
「おう。ちょうど先輩たちが1年のときに、くまセンが秀徳来たんだってよ」
「へー…知らなかった…。あ!じゃなくて!話変えないでくださいよ!」
「なんだ、流石にみょうじでも気づいたか」
「もー!みょうじでもってなんなんですかー」
「もう忘れたよ」
「記憶力が良いのが自慢の宮地先輩とは思えないセリフですね」
「どーでもいいことはすぐ忘れるからキャパが多いの。お前みたいに無駄知識ばっかじゃないの」
「無駄知識ばっかじゃないですよ!あ、じゃあ、忘れたんなら今考えて下さい!」
「めんどくせー」
「いいじゃないですかー」
「じゃあさ、みょうじは何て答えにしたんだよ?」
「え、別にあたしのなんてなんでもいいじゃないですか。面白くないですよ」
「人に聞くときは自分が先に言えよ」
「ええー…ほんと普通ですよ?」
「ん。で?」
「…“隣にいたいです”です」
「ふぅーん…。へぇー…」
「ちょ!にやにやしないでください!」
「へぇー。隣にねぇ…」
「あー、なんか恥ずかしい…。ほら!あたしは言いましたよ!先輩は?」
「隣にいるだけでいいの?」
「…え?ちょ、せ、先輩?な、なんで抱きついて…」
「“言葉にしなきゃ伝わんねぇの?”」
「せ、先輩…?」
「“i love you”の日本語訳だろ?“なんで、俺のものにならないんだよ”」
「…先輩、」
「…なんだよ」
「えっと、…あのなんて言うか、多分、もう、“わたし、死んでもいいわ”です」
「…お前だってパクってんじゃん」




“i love you”の日本語訳





ーーーーーーーー
元ネタは、夏目漱石が“i love you”を“月が綺麗ですね”と訳したという逸話と、二葉亭四迷が“あなたのもの”を意味するロシア語を“わたし、死んでもいいわ”と訳したという話です。わかりにくくてすみません…。


<< zzz >>

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -