log | ナノ ※大学生パロ




(ローって、よく見ると綺麗な顔してるよなー)


「どこ見てんだよ」
「痛っ」


時間帯のせいか、人のいないファミレスで2人きり。っても、甘い空気とか、そんなんじゃなくて。


「単位落としそーだっつって、泣きついてきたのはなまえだろ」
「だからって教科書の角で叩かなくったって良いでしょ?」


ため息つくと、寿命縮むぞー。


「なんで、人の顔ジロジロ見てんだよ。お前は教科書を見ろ、教科書」
「だって、わかんないんだもん」
「わかんねーとこは聞けって」
「…わかんないとこがわかんない」


また、ため息。

でも、ローは投げ出したりしないで、面倒みてくれる。めちゃくちゃめんどくさそうにしながら。


ローが、あたしの教科書にいろいろ書き込むのを見ながら、思わず呟く。


「ローってさー、あたしのこと好きでしょ」
「はぁ?」
「恋愛とかじゃなくて。嫌いだったら一緒にいてくれなさそう。そーゆーとこ、ハッキリしてるよね」


なんだかんだ、ずっと一緒にいる。学科が一緒とか、取ってる授業が似てるとか、そんな人は他にもいっぱいいるけど、ローはあたしといて、あたしはローといる。お互いに、隣にいてちょうど良い距離を保てる。ローとはそんな関係。


「そんなことより、お前はとにかく勉強しろよ」


返事をしながら、否定しない空気を吸い込むと、胸の中で広がって、幸せを作った。



フィリア
(友達だから、心地良い)




―――――――
フィリア→訳)友愛


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