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※大学生パロ




大学の講義中、隣に座った宮地がいきなりシャーペンの後ろでつついて来た。宮地を横目で見ると、小声で耳かせとか言ってる。この先生、私語してるとめっちゃ怒られるからヤなんだけどなぁ…。右耳に髪の毛をかけて耳を出して、宮地に少し寄る。


「ん、」
「え?」


右耳に違和感。え?宮地、ピアス外した?


「ちょ、何してんの」
「静かにしてろ」


意味不明な行動をたしなめたら、逆に怒られる始末。仕方ないから宮地の気が済むまで、大人しくしていよう。

そして、また違和感。

ピアスを外して付けただけの本当に意味わからん行動だなと、右耳に手を伸ばすと、それはさっきまで付けていたあたしのものじゃなくて。


「え?なにこれ?」
「やる」
「はぁ?」


思わず声が大きくなって、先生に睨まれる。す、すみません…。慌てて新しいルーズリーフを取り出して、走り書きして宮地に渡す。


(どーゆーこと?)
(だから、やるって)
(あと、さっきまでつけてたやつ返してよ)
(無理)
(なんで?)
(なんでもいいじゃん)


別に宮地からピアスもらうことが嫌なわけじゃない。宮地って何気にセンスいいから、むしろ嬉しい。ただ、なんで突然ピアスくれたのかとか、なんで返してくれないのかとか、疑問が多くて怖い。あのピアス、結構気に入ってたのに。まぁ元カレからの貰い物なんだけどね。宮地にも、気に入ってるって話はしたはずなんだけどなぁ。


そこで、はたと気付く。


いや、まさか、宮地が。
そんなわけないよな。


(まさか、宮地、ヤキモチ?)


ルーズリーフに書いてみたけど宮地に渡す勇気は出なくて消そうとしたら、宮地にシャーペンごとルーズリーフをとられた。


「わー、ごめん冗談だか…ら、」


言い訳も突き返されたルーズリーフによってかき消される。


(そーだよ。後で左も替えるから)


そのまま今さら講義に集中するかのように前を向いてしまった宮地の左耳が赤くて、どんな気持ちでこのピアス買ったんだろうとかかんがえたら、あたしはこれから宮地とどう接していいかわからなくなるくらいドキドキしてしまった。

休み時間が待ち遠しいような、来て欲しくないような。

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