Clap
拍手ありがとうございました!!
拍手文は紫赤の幼馴染パロです。以下の注意を読んでから、それでもいいというかたは、お読みください。
・幼馴染紫赤。
・小学生中学年ぐらい。
・前回との話とは全然つながっていません。
・これまでの話→
君と過ごす、24時
・平仮名多用注意!
・今回は紫(→)(←)赤で甘いです
・成長痛のお話
このごろ、少しずつ赤ちんに近づいているのがわかる。だって、見上げてた赤ちんのかおが今ではほとんど同じめせんだし。このままいけば、赤ちんをおいぬけるんじゃないかなぁ?
でも、その代わりよるになったらすごく足がいたい。母さんは、これは背がおおきくなってるしょうこだからしかたないのよって言ってたけど、いたいものはいたい。いたくて、よなかに起きて、うなりながらふとんに丸まることだっていっぱいある。
今だって、赤ちんがめのまえでねていて、起こしちゃったらかわいそうだとわかっていても、うーうーとうなってしまう。いたくなったら、あたためたほうがいいってお医者さんがいっていたから、なるべくひざをだきかかえてあたためるんだけど、気がついたらいつもねているから、それで合ってるのかわからない。
「あ、かちん…」
おこしちゃダメってわかってるけど、このままいたいのがおさまらなかったらどうしようって思ってしまって、助けをもとめてしまう。でも、ひみつのお話をするときみたいにちっちゃい声だから赤ちんの目はひらかない。
「あかちん、あかちん…」
おなじベッドの中でねてるから、少しだけからだをずらせば、赤ちんにひっつくことができる。オレのほうをむいてねている赤ちんにすりよって、赤ちんの手をにぎる。
あたためるよりも、赤ちんにいい子いい子してもらったほうが治るような気がする…
赤ちんの手はまほうの手。あたたかくて、オレをうれしくさせる。今もいたくていたくてたまらないひざをなでてもらったら、いたみもマシになるんじゃないかって思った。
「ん…」
ぎゅっとにぎると、赤ちんの眉間に皺がよる。おこしちゃったかな?って顔をのぞきこむと、赤ちんの目がゆるゆるとひらいた。
「赤ちん…」
「…あつし…?どうかした?」
赤ちんはとろんとねむたそうな目をして、オレがにぎってた手をにぎり返してきた。さっきまでねてたから、赤ちんの声はねむそうだ。
「こわいゆめでも見たか?」
「ううん」
赤ちんはちょっとだけからだを動かして、オレの手とにぎっていないほうの手で頭をなでてくれる。オレがこわいゆめを見たとき、赤ちんをぎゅーっとだきしめたりするからそう思ったんだろう。でも、今日はちがうの。
「ひざがね、いたいの」
「ひざ?」
「せいちょーつー…」
「そうか…このごろ、あつしのしんちょうものびてきたもんね」
おいしゃさんにいわれたことをそのまま言うと、赤ちんはぜんぶわかったみたいで、やさしいかおをしながら、オレの頭をなでてくれた。でも、まだねむそうで声も目もとろんとしてる。
「赤ちんねむい?」
「うん、すこしね」
「がんばってオレがねるまでおきてて?」
赤ちんのおでこにオレのおでこをくっつけておねがいする。そうすると、赤ちんはあたりまえじゃないかとわらってくれた。
「ぼくがあつしをほうってねると思うか?」
「思わないけど…でも、赤ちんねむそうだもん」
オレだったらすぐにねちゃう。
「あつしのためなら、がんばっておきるよ?」
オレのおでこにおでこをすりすりしてくれる赤ちんは、ちょっとだけネコに見えてほっぺたがふにゃりとしてしまう。
そういわれてみれば、オレより赤ちんが先にねることなんてなかったかも。
オレはふとんにはいって、赤ちんとかあさんにおやすみなさいといったら、すぐにねちゃう。もしかしたら、赤ちんもオレと同じなのかもしれないけど、赤ちんとくっついてねるとき、いつも赤ちんはオレがとろとろと目をとじるまえまでしっかりと目をあけてオレをよしよししてくれる。同じとしなのに、赤ちんはがんばっておきることができてすごいなーっていつもおもう。オレも赤ちんがねるまでがんばっておきて、よしよししてあげたいんだけど、どうしてもねちゃう。おとなになったら、できるかなぁ?
「あつし、ほら目をとじなきゃねれないぞ」
「うん…赤ちんとおしゃべりしてたら、ねむくなってきたかも…」
いつのまにかひざのズキンズキンとしたいたみも1人でうずくまってるときよりぜんぜんマシになっていた。よしよししなくても、赤ちんとおしゃべりしているだけで治るなんてやっぱり赤ちんはスゴイ。そう思っていると、赤ちんはさらにオレのひざをよしよしとなでてくれた。
ひざのいたみがあったかくてやさしいものにかわっていく。母さんのうでのなかみたい。すっごくあんしんできて、さっきまでいたかったのがウソみたいだ。おかえしにオレも赤ちんになにかしてあげたいな…
「あかちん」
「なんだい?」
「おれもあかちんに、なにかしてあげたい…」
どこかにいったはずのねむりがまたもどってきて、めがもうあけられない。でも、よしよしとなでてくれるてはとまってないから、オレはゆっくりとそのてをにぎる。おれよりちっちゃいけど、あったかいてがおれはだいすきだ。
「あつしがそばにいてくれるだけで、ぼくはうれしいよ?」
「ほんと?うりぇしー…」
おれがそばにいるだけでいいんだって…じゃあ、おれがずっとそばにいてあげる。ずっとずっとあかちんのそばにいて、ずっとあかちんをよろこばせてあげるの。
「おれも…あかちんのしょばにいりゅの…しゅき…」
だから、ずっとふたりでそばにいられたら、おれもあかちんもしあわせだね。
ふわふわなゆめのなかにいくまえに、あかちんはおれのてをしっかりとにぎりかえして、おでこにちゅーをしてくれたきがした。
幸せの夢をみる、23時
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